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伊与原新は富山大学勤務だった?研究者から作家へ転身した経歴・本名を解説 

伊与原新は富山大学勤務だった?研究者から作家へ転身した経歴・本名を解説 作家・作品ガイド
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こんにちは。松風知里です。

『藍を継ぐ海』『宙わたる教室』『月まで三キロ』など、科学と人間の物語を結びつけてきた伊与原新さん。

作品を読んで、

「どうしてこんなに科学のことを自然に物語へ入れられるんだろう?」

と思ったことはありませんか。

実は伊与原新さんは、小説家になる前、本当に地球科学の研究者だったんです。

東京大学大学院で博士号を取得し、その後、富山大学理学部で8年間にわたって研究と教育に携わっていました。

この記事では、伊与原新さんの学歴、富山大学時代、研究者から作家へ転身した経緯、そして2026年現在の活動までご紹介します。

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伊与原新のプロフィールと学歴

伊与原新さんは1972年、大阪生まれ。

神戸大学理学部を卒業後、東京大学大学院理学系研究科へ進み、地球惑星科学を専攻しました。

博士課程を修了し、博士(理学)の学位を取得しています。

専門としていたのは、地球の磁場などを研究する地球惑星科学です。

研究者としての経歴を知ると、『磁極反転の日』や『藍を継ぐ海』などに地球科学が自然に登場する理由も見えてきますよね。

伊与原新の本名は?

伊与原新さんの研究者時代の公的資料には、「吉原 新(よしはら・あらた)」という名前が残っています。

東京大学の博士論文データベースには、2001年に「吉原 新」名義で地球惑星科学専攻の博士(理学)を取得した記録があります。論文テーマは「太古代における地球磁場強度の研究」です。

富山大学の資料や科研費資料にも、「吉原 新」名義で古地磁気学・地球磁場の研究を行っていた記録があります。

作家としては「伊与原新」の名で活動しています。

伊与原新は富山大学勤務だった?

はい。これは富山大学自身が公表しています。

伊与原新さんは2003年から2011年まで、約8年間、富山大学理学部に勤務していました。

当初は「助手」、制度変更後は「助教」という職名で、学生を教えながら研究を続けています。

専門は古地磁気学。

岩石に残された磁気を調べ、過去の地球磁場を研究していました。実際に学術論文も残されています。

「作家が科学を勉強して作品に取り入れている」というより、研究者だった人が小説を書くようになったということなんですよね。

そこが伊与原新さんの大きな特徴です。

研究者から小説家へ転身した理由

大学では授業をしながら研究を続けていました。

伊与原新さん自身のインタビューによると、大学院生やポスドク時代と比べ、独立した研究者になってからは研究費や環境の制約もあり、「できること」と「やりたいこと」の間にギャップを感じるようになったそうです。

その一方で小説を書き始め、2010年、『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞。

翌2011年、富山大学を離れ、東京へ移って専業作家となりました。

研究を「捨てた」というより、科学を見る目を持ったまま、表現する場所を小説へ移していった。

私はそのほうが、伊与原新さんの現在の作品に近いように感じます。

科学者としての経験は小説にどう生きている?

伊与原新さんの作品には、地球科学、宇宙、気象、生物などさまざまな科学が登場します。

でも、科学の知識を披露するための小説にはなっていません。

『月まで三キロ』では宇宙や地球の大きさが、人の悩みの見え方を少し変える。

『八月の銀の雪』では自然科学と、日常の中で行き詰まった人たちの人生が交わる。

『藍を継ぐ海』では、人間の一生とは比べものにならないほど長い自然の時間が描かれます。

科学は答えではなく、世界を別の角度から見るための窓のように使われているんですよね。

そこに、研究者だった伊与原新さんならではの作品世界があるのだと思います。

『宙わたる教室』でさらに注目

近年、伊与原新さんを知るきっかけになった方が多い作品が『宙わたる教室』です。

定時制高校の生徒たちが科学部をつくり、火星のクレーター再現実験へ挑む物語。

2024年にはNHKでドラマ化され、2026年3月には文庫版も刊行されました。

さらに、2026年4月には続編『コズミック・ガール 宙わたる教室』が刊行されています。

伊与原新さんが描いてきた、

「知ることのおもしろさ」
「自分で確かめてみること」

が、とてもよく表れたシリーズだと思います。

2026年現在は四国大学文学部の特任教授にも就任

伊与原新さんは、2026年度から四国大学文学部の特認教授に就任しています。

四国大学は、直木賞作家としての活動と、元研究者としての経歴を紹介しています。

研究者から小説家へ転身した伊与原新さんが、今度は文学の場で大学と関わることになったのも興味深いですね。

伊与原新のおすすめ作品を読みたい方へ

作品を選びたい方は、こちらの記事にまとめています。
伊与原新おすすめ文庫5選|直木賞『藍を継ぐ海』・最新刊も紹介

プロフィールを知ってから作品を読むと、

「この科学の描写には、研究者だった時間がつながっているんだな」

と、また違った読み方ができると思います。

まとめ|伊与原新は研究者としての時間を小説へつないだ作家

伊与原新さんは、神戸大学から東京大学大学院へ進み、地球惑星科学を研究しました。

その後、2003年から2011年まで富山大学理学部で研究と教育に携わり、2010年の文学賞受賞をきっかけに作家の道へ。

そして2025年には『藍を継ぐ海』で第172回直木賞を受賞しました。

研究者だった時間は、作家になったことで終わったわけではありません。

地球を長い時間の中で見ること。

目の前の現象を、自分で確かめようとすること。

そんな科学者のまなざしが、小説の中にも静かに残っているんですよね。

伊与原新さんの経歴を知ったあとに、もう一度作品を開いてみると、これまでとは違うところが心に残るかもしれません。

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このブログを書いている人

 

本と心をつなぐ、言葉の案内人

松風知里(まつかぜ ちり)

読書ブログ『本と歩む日々』を運営。
読書の悩みや心のモヤモヤに、やさしく寄り添う記事を書いています。

日本読書療法学会 会員。
古本のオンライン書店を営みながら、小説・詩・エッセイも少しずつ書いています。

★X(Twitter)でもブログ情報を発信中@chiri_matsukaze

 

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