夏休みの読書感想文。
まず悩むのは、「どの本を選べば書きやすいのか」ではないでしょうか。
本を読むこと自体は好きでも、感想文となると急に手が止まってしまうことがありますよね。
あらすじを書けばいいのか、自分の気持ちを書けばいいのか、どこから始めたらいいのか。親子で向き合うほど、少し重たく感じてしまうこともあると思います。
でも、読書感想文は「上手にまとめる宿題」というより、読んだあとに心が動いたところを、自分の言葉で見つめていく時間なんです。
この記事では、2026年の第72回青少年読書感想文全国コンクール課題図書をもとに、小学校低学年・中学年・高学年・中学生・高校生の年代別に、読書感想文が書きやすい本をまとめました。
「子どもの学年に合う本を選びたい」
「感想文にしやすい本を知りたい」
「できれば早めに紙の本を用意しておきたい」
そんな方に向けて、年代別にわかりやすく紹介していきますね。
※2026年の課題図書は、青少年読書感想文全国コンクール公式サイトの掲載情報を参考にしています。
2026年の読書感想文は「学年別」ではなく「部門別」に選ぶ
2026年の読書感想文課題図書は、次の5つの部門に分かれています。
| 部門 | 対象学年 |
| 小学校低学年の部 | 小1・小2 |
| 小学校中学年の部 | 小3・小4 |
| 小学校高学年の部 | 小5・小6 |
| 中学校の部 | 中学生 |
| 高等学校の部 | 高校生 |
小3なら「小学校中学年の部」、小6なら「小学校高学年の部」から選ぶ形ですね。
また、全国コンクールの文字数は、小学校低学年が本文800字以内、小学校中学年・高学年が本文1200字以内、中学生・高校生が本文2000字以内です。
応募作品は個人のオリジナルで未発表のものに限られ、盗作や不適切な引用がある場合は審査対象外になることがあります。
感想文を書くときは、きれいな文章をまねするよりも、自分がどこで心を動かされたのかを大切にしてみてくださいね。
読書感想文に使う本は、紙の本がおすすめです

読書感想文を書く本は、できれば紙の本で手元に置いておくのがおすすめです。
理由は、とてもシンプルです。
気になった場面にふせんを貼れること。
何度も読み返しやすいこと。
感想文を書いている途中で、「あの場面、どこだったかな」とすぐ確認できること。
特にコンクール応募を考えている場合は注意が必要です。公式Q&Aでは、電子書籍を読んで感想文を書くことについて、紙媒体の書籍に限るため応募できないとされています。
KindleやAudibleは、ふだんの読書習慣づくりや保護者の下見には便利です。
ただ、読書感想文の本として使うなら、まずは紙の本を一冊用意して、ページをめくりながら読む方が安心なんですよね。
2026年版|年代別・読書感想文が書きやすい本一覧
まずは、2026年の課題図書を年代別に一覧で見てみましょう。
| 年代 | 課題図書 | 詳しい選び方 |
| 小1・小2 | 『まこちゃんとコトバロボ』ほか4冊 | 小学校低学年向けの記事へ |
| 小3・小4 | 『まだまだここから』ほか4冊 | 小学3・4年生向けの記事へ |
| 小5・小6 | 『ポジション!』ほか4冊 | 小学校高学年向けの記事へ |
| 中学生 | 『君の火がゆらめいている』ほか3冊 | 中学生向けの記事へ |
| 高校生 | 『スウィッシュ!』ほか3冊 | 高校生向けの記事へ |
ここからは、それぞれの年代ごとに「どんな子に合うか」「感想文にしやすいポイント」を見ていきます。
小1・小2向け|はじめての読書感想文に書きやすい本
小学校低学年の読書感想文では、むずかしいことを書く必要はありません。
「おもしろかった」
「びっくりした」
「自分もやってみたいと思った」
「この場面が好きだった」
そんな素直な気持ちが、感想文の大事な材料になります。
2026年の小学校低学年向け課題図書は、ことば、日常の小さないいこと、やさしい声かけ、植物のいのちなど、子どもの身近な気づきにつながる本がそろっています。
小学校低学年の課題図書
小1・小2の読書感想文では、「好き」「びっくりした」「自分もやってみたい」という素直な気持ちが大切です。
2026年の課題図書は、ことばや小さな幸せ、植物のいのちなど、身近なテーマから感想を書きやすい本がそろっています。
| 書名 | 書きやすいテーマ |
| まこちゃんとコトバロボ | 宿題、自分で考えること、学ぶ楽しさ |
| なにかいいことあった? | 毎日の小さな幸せ、自然、家族との会話 |
| ララのまほうのことば | やさしい言葉、植物、気持ちの伝え方 |
| たねはいのちのおわりとはじまり | いのち、観察、植物のふしぎ |
低学年で迷ったら、「子どもが最後まで楽しく読めそうか」をいちばん大切にして選ぶといいです。
たとえば、宿題やロボットに興味がある子なら『まこちゃんとコトバロボ』。
自然や小さな発見が好きな子なら『なにかいいことあった?』や『たねはいのちのおわりとはじまり』。
やさしい言葉や植物が好きな子なら『ララのまほうのことば』が合いそうです。
小1・小2の感想文では、親子で「どこが好きだった?」と話しながら読むと、言葉が出てきやすくなります。
詳しい選び方と、それぞれの本で感想文を書くコツはこちらにまとめています。
▶ 2026年版|読書感想文の書きやすい本!小学校低学年・小1・小2向け課題図書4選
紙の本で読んでおくと、好きな絵や気になった場面をあとから見返しやすいです。低学年のうちは、親子でページを開きながら「ここ、どう思った?」と話す時間そのものが、感想文の準備になります。
小3・小4向け|自分の体験とつなげて書きやすい本
小学3年生・4年生になると、読書感想文では少しずつ「自分の経験」と本の内容をつなげられるようになります。
主人公の気持ちに共感したり、知らなかった世界に驚いたり。
その「自分もわかる」「初めて知った」という気持ちが、感想文の芯になるんですよね。
2026年の小学校中学年向け課題図書には、努力、挑戦、米づくり、宇宙トイレなど、子どもの興味から選びやすい本がそろっています。
小学校中学年の課題図書
小3・小4になると、本の中の出来事と自分の経験を少しずつつなげて書けるようになります。
2026年の課題図書は、努力、挑戦、米づくり、宇宙での暮らしなど、「自分にも関係があるかも」と考えやすいテーマがそろっています。
| 書名 | 書きやすいテーマ |
| まだまだここから | 努力、悔しさ、前に進む気持ち |
| それからぼくはひとりで歩く | ひとりで挑戦すること、障害理解、勇気 |
| おいしいお米をつくりたい! | 食べもの、農業、好きなことを学ぶ力 |
| 宇宙でウンチ | 宇宙、科学、当たり前を見直すこと |
スポーツや習い事で悔しい思いをしたことがある子には、『まだまだここから』が書きやすいかもしれません。
「がんばったのにうまくいかなかった」という気持ちは、子どもにとってとても身近です。
はじめて一人で何かをした経験がある子なら、『それからぼくはひとりで歩く』。
食べものや田んぼ、農家の仕事に興味がある子なら『おいしいお米をつくりたい!』。
宇宙や科学が好きな子なら『宇宙でウンチ』が、読み始めやすい一冊になりそうです。
小3・小4の感想文では、「本の中の出来事」と「自分の生活」をつなげると書きやすくなります。
詳しい選び方と、4冊それぞれの感想文の切り口はこちらで紹介しています。
▶ 2026年版|読書感想文の書きやすい本!小学3年生・4年生向け課題図書4選
この年代は、本を読みながら「自分にも似たことがあったかな」とメモしておくのがおすすめです。紙の本なら、気になった場面にふせんを貼っておけるので、書くときにずいぶん助かります。
小5・小6向け|考えを深めやすい読書感想文の本
小学校高学年になると、読書感想文に少し深さが出てきます。
ただ「おもしろかった」で終わるのではなく、
「自分ならどうするか」
「なぜこの人はこう考えたのか」
「今の自分の生活と何が違うのか」
というところまで考えられるようになるんです。
2026年の小学校高学年向け課題図書には、自分の役割、家族、人間関係、難民、世界の子どもたちなど、考えを広げやすいテーマがそろっています。
小学校高学年の課題図書
小5・小6の読書感想文では、「自分ならどうするか」「なぜそう感じたのか」まで考えると、文章に深みが出ます。
2026年の課題図書は、自分の役割、家族、平和、世界の子どもたちなど、考えを広げやすい本が選ばれています。
| 書名 | 書きやすいテーマ |
| ポジション! | 自分の役割、チーム、居場所 |
| リヒト! | 家族の思い、人間関係、成長 |
| ミシュカ | 難民、平和、家族の愛 |
| キミの一歩アフリカ | 世界の子どもたち、夢、社会問題 |
スポーツやチームでの役割について書きたい子には、『ポジション!』。
家族の言葉や、人との関係を考えたい子には『リヒト!』。
平和や難民について考えたい子には『ミシュカ』。
世界の子どもたちの暮らしや夢にふれたい子には『キミの一歩アフリカ』が向いています。
小6の読書感想文では、コピペに頼りたくなることもあるかもしれません。
でも、本当に大切なのは、きれいな文章を書くことではなく、「自分が何を感じたか」を自分の言葉で書くことです。
詳しい書き方のコツと、小学校高学年向け4冊の選び方はこちらにまとめています。
▶ 2026年版|小6の読書感想文コピペはNG?書き方のコツと小学校高学年向け課題図書4選
高学年の本は、読み終えたあとにもう一度戻りたくなる場面が出てきやすいです。紙の本を手元に置いておくと、感想文を書くときに「この場面を使いたい」と思ったところを確認しやすくなります。
中学生向け|自分の意見を書きやすい課題図書
中学生の読書感想文では、小学生のころよりも「自分の意見」が大切になってきます。
とはいえ、難しい言葉を使わなくても大丈夫です。
本を読んで、どこで心が揺れたのか。
自分の経験や今の生活と、どこがつながったのか。
読み終えたあと、前とは少し見方が変わったことはあるのか。
そこを丁寧に見つめるだけでも、感想文はぐっと自分らしくなります。
2026年の中学校向け課題図書は、家族、病気、友情、科学研究への挑戦など、テーマの違う3冊です。
中学校の課題図書
中学生の読書感想文では、あらすじだけでなく「自分はどう考えたか」を書くことが大切です。
2026年の課題図書は、家族の葛藤、病気と友情、宇宙科学への挑戦など、自分の意見につなげやすい3冊です。
| 書名 | 書きやすいテーマ |
| 君の火がゆらめいている | きょうだい児、家族、自分を大切にすること |
| チーム・テスならだいじょうぶ | 病気、友情、支え合い |
| リュウグウの砂に挑む | 科学、チーム、あきらめない姿勢 |
家族の中での役割や、自分の気持ちを後回しにしてしまうことについて考えたい人には、『君の火がゆらめいている』。
病気を抱える人との関わりや、友だちを支えることについて書きたい人には『チーム・テスならだいじょうぶ』。
科学や宇宙、研究者たちの挑戦に興味がある人には『リュウグウの砂に挑む』が合いそうです。
中学生の感想文では、「この本を読んで、私はこう考えた」という一文を早めに決めておくと、文章全体がまとまりやすくなります。
3冊の詳しい紹介と、コピペに頼らず書くための考え方はこちらで紹介しています。
▶ 2026年版|読書感想文が書きやすい本!中学生向け課題図書3選とコピペNGの理由
中学生になると、感想文を書くために何度も本文へ戻ることが増えます。引用したい場面や心に残った言葉を確認できるように、紙の本で読んでおくと安心です。
高校生向け|問いや社会性を深めて書ける本
高校生の読書感想文では、あらすじをまとめるだけでは少し物足りなく感じるかもしれません。
大切なのは、その本を読んで何を考えたのか。
自分の価値観や社会への見方が、どこで揺れたのか。
すぐに答えが出ない問いに、どう向き合ったのか。
そうしたことを、自分の言葉で書いていくことです。
2026年の高等学校向け課題図書には、スポーツと医療、文化と記憶、戦争と平和を考えられる3冊が選ばれています。
高等学校の課題図書
高校生の読書感想文では、作品を読んで生まれた問いや、価値観の揺れを自分の言葉で書くことが大切です。
2026年の課題図書は、スポーツと医療、文化と記憶、戦争と平和について考えを深められる3冊です。
| 書名 | 書きやすいテーマ |
| スウィッシュ! | 青春、友情、スポーツ医療、家族 |
| ノアハム・ガーデンズの家 | 文化、記憶、文明、老いと若さ |
| 平和のうぶごえ:「原爆の子」として生きた80年 | 戦争、被爆体験、平和、語り継ぐこと |
スポーツや友情、チームの中での支え合いについて書きたい人には、『スウィッシュ!』。
文化や記憶、異なる世界との出会いを考えたい人には『ノアハム・ガーデンズの家』。
戦争や平和について、自分の言葉で考えたい人には『平和のうぶごえ』が向いています。
高校生の感想文は、立派な結論を出そうとしすぎなくても大丈夫です。
むしろ、「この本を読んで、私はまだ考え続けている」という余韻が、文章の強さになることもあります。
3冊それぞれの書きやすい切り口と、高校生向けの感想文の組み立て方はこちらで詳しく紹介しています。
▶ 2026年版|読書感想文の書き方!高校生向け課題図書3選とコピペNGの理由
高校生向けの本は、テーマが少し深いぶん、読み返すことで考えが育っていきます。気になった箇所に印をつけながら読める紙の本は、感想文を書くときの心強い味方になります。
どの本にするか迷ったときの選び方

課題図書がいくつもあると、「結局どれがいいの?」と迷ってしまいますよね。
そんなときは、次の順番で選んでみてください。
1. 最後まで読めそうな本を選ぶ
まずは、子ども自身が最後まで読めそうな本を選ぶことが大切です。
読書感想文では、難しい本を選べばよいというわけではありません。
読み終えられない本よりも、「この本なら読めそう」と思える一冊の方が、感想文につながりやすいです。
2. 自分の経験とつなげられる本を選ぶ
スポーツ、家族、友だち、学校生活、自然、食べもの、平和、科学。
本のテーマが自分の経験や関心に近いほど、感想文は書きやすくなります。
「自分にも似た気持ちがあった」
「この場面で、自分ならどうするだろう」
「今まで知らなかったことを知った」
そんなふうに思える本を選んでみてください。
3. 読んだあとに話したくなる本を選ぶ
読書感想文に向いている本は、読み終えたあとに誰かと話したくなる本です。
「ここが好きだった」
「ここが少し悲しかった」
「この人の気持ちはわかる気がする」
「これは自分ならできないかもしれない」
そんな言葉が出てくる本なら、感想文の材料はもう見つかり始めています。
公式Q&Aでも、自分の心を動かしてくれる本を探すことがすすめられています。迷ったときは、家族や先生、学校図書館の先生に相談してみるのもよい方法です。
読書感想文を書く前にしておきたい3つのこと

本を選んだら、いきなり原稿用紙に向かう前に、少しだけ準備をしておくと書きやすくなります。
気になった場面にふせんを貼る
読みながら「ここ、なんだか気になる」と思った場面には、ふせんを貼っておきましょう。
感想文を書くときに使うのは、必ずしも一番大きな事件の場面とは限りません。
小さなひと言や、主人公の表情、知らなかった事実が、文章の中心になることもあるんです。
読み終えた直後の気持ちをメモする
読み終えたあとすぐに、
- いちばん心に残った場面
- 主人公に言いたいこと
- 自分と似ていると思ったところ
- 初めて知ったこと
- 読む前と変わった考え
このあたりを、短くメモしておきましょう。
きれいな文章でなくて大丈夫です。
むしろ、最初のメモは少し乱れているくらいの方が、自分の本音が残っていることがあります。
あらすじより「自分の心の動き」を中心にする
読書感想文でよくあるのが、あらすじを書きすぎてしまうことです。
もちろん、どんな本かを少し説明することは必要です。
でも、いちばん大切なのは「その本を読んで、自分がどう感じたか」です。
公式Q&Aでも、読書感想文は本を読んでの自分の思いや心の動きを中心に、自分のことばで書くことがすすめられています。
うまく書こうとしすぎなくても大丈夫です。
自分の心が少し動いたところを、ていねいに拾っていきましょう。
まとめ|2026年の読書感想文は、書きやすい一冊から始めよう
2026年の読書感想文に使える課題図書は、小学校低学年・中学年・高学年・中学生・高校生の部門ごとに選ばれています。
大切なのは、「有名な本だから」「難しそうだから」ではなく、その子にとって心が動く一冊を選ぶことです。
小1・小2なら、楽しかったことや好きな場面を。
小3・小4なら、自分の経験と重なるところを。
小5・小6なら、自分ならどうするかを。
中学生なら、自分の意見や社会とのつながりを。
高校生なら、作品から生まれた問いや価値観の揺れを。
それぞれの年代に合った読み方があります。
読書感想文は、少し大変な宿題に見えるかもしれません。
でも、本を読んで、自分の中に残ったものを言葉にしていく時間でもあります。
まずは、気になる一冊を紙の本で手元に置いてみてください。
ページをめくりながら、「ここ、少し心に残ったな」と思える場面に出会えたら、そこから感想文は少しずつ書き始められるはずです。
年代別の詳しい選び方はこちらからどうぞ。
- 小1・小2向け|小学校低学年の課題図書4選
- 小3・小4向け|小学校中学年の課題図書4選
- 小5・小6向け|小学校高学年の課題図書4選
- 中学生向け|中学校の課題図書3選
- 高校生向け|高等学校の課題図書3選
読書感想文の本選びに迷ったときは、お子さんの「ちょっと気になる」という気持ちを、まず大切にしてみてくださいね。

