何気ない日々の風景に、ふと心を揺さぶられる瞬間ってありますよね。そんな“日常の中の気づき”を、そっと言葉にしてくれる作家が柴崎友香さんです。
柴崎友香さんの作品には、特別な事件や派手な展開はないかもしれません。でもだからこそ、静かに深く、読む人の心をとらえる力があるんです。
この記事では、柴崎友香さんの経歴や作風、代表作5選の魅力を丁寧にご紹介します。そして、KindleやAudibleで今すぐお得に読む方法もわかります。
柴崎作品をもっと深く知りたい方も、
今すぐ何か読みたくてウズウズしている方も、
このページが、あなたの一冊との出会いになりますように。
柴崎友香プロフィール
- 氏名:柴崎 友香(しばさき ともか)
- 生年月日:1973年10月20日
- 出身地:大阪府大阪市大正区
- 学歴:大阪府立市岡高等学校 → 大阪府立大学 総合科学部 国際文化コース卒業
1998年に「トーキング・アバウト・ミー」で文藝賞の最終候補となり、翌年作家デビュー。
以来、丁寧な描写と柔らかな大阪弁が魅力の作家として活躍を続けています。
柴崎友香の作風の特徴

柴崎さんの小説は、何気ない日常を題材にしながらも、その中にある記憶・感情・風景を細やかに描いていくのが特徴です。
・都市や街の風景、人々の関係性を人文地理学的な視点で捉える
・登場人物の内面や記憶の揺れを丁寧にすくい取る
・大阪弁を活かした温かみある会話表現
特別な事件が起こるわけではないけれど、心に残る──そんな“静かな衝撃”を届けてくれる作風です。
柴崎友香の主な受賞歴
- 2006年『きょうのできごと』:第24回咲くやこの花賞(映画化)
- 2006年『その街の今は』:第23回織田作之助賞大賞
▶ 他の受賞作品も知りたい方はこちら:「織田作之助賞の歴代受賞作品から見るおすすめ受賞作10選」 - 2007年『その街の今は』:第57回芸術選奨文部科学大臣新人賞
- 2010年『寝ても覚めても』:第32回野間文芸新人賞(映画化)
- 2014年『春の庭』:第151回芥川龍之介賞
- 2024年『続きと始まり』:第74回芸術選奨文部科学大臣賞、第60回谷崎潤一郎賞
柴崎友香のADHD公表とエッセイ『あらゆることは今起こる』

2024年、読売新聞連載「一病息災」にて、柴崎友香さんはADHD(注意欠如・多動症)と診断されたことを公表。
この体験を綴ったエッセイ『あらゆることは今起こる』(医学書院)は、感覚が鋭すぎるゆえの「世界の感じ方」や日常生活の難しさを、率直かつ柔らかい筆致で描いています。
診断に至るまでの戸惑い、気づき、自分を受け入れていく過程が、読者の心にそっと寄り添います。
柴崎友香おすすめ本5選
ここでは、初めて柴崎友香さんの本に触れる方にも安心して読める、おすすめの5作品をご紹介します。
それぞれの物語には、静かな感情の揺れや、日常にひそむ深い気づきが丁寧に描かれているんです。
読んだ後、きっと心のどこかに残る“風景”があるはずです。
続きと始まり
何も変わらないように見える毎日にも、実は“続き”と“始まり”が、そっと重なっているんですよね。
柴崎友香さんの長編小説『続きと始まり』は、コロナ禍の2年間を背景に、滋賀と東京でそれぞれ暮らす三人の男女の日常を描いた物語です。
彼らは面識こそありませんが、それぞれの生活や記憶が、東日本大震災や9.11など、過去の大きな出来事と静かにつながっていきます。
この本を読んでいると、自分の中にある「小さな棘」のような記憶も、確かに今につながっているんだと気づかされるんです。そして、誰の人生にも、目立たないけれど確かな“始まり”があることも。
あの時感じた閉塞感、誰かに言えなかった気持ち…そんな思いに寄り添ってくれる一冊です。
日々の“続き”の中に、あなた自身の“始まり”を見つけてみませんか?
◆2024年第74回芸術選奨文部科学大臣賞(文学)
◆第60回谷崎潤一郎賞受賞
「谷崎潤一郎賞について、もっと詳しく知りたい」「歴代の受賞作もチェックしてみたい」という方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。▶ 谷崎潤一郎賞2024の選考委員は誰?特徴や歴代受賞作品おすすめ7選
待ち遠しい
「わたしの人生は、わたしのままでいい」──そう思いたいのに、まわりと比べてしまって、ちょっとだけ疲れていませんか?
柴崎友香さんの『待ち遠しい』は、年齢も立場も違う三人の女性が、ご近所付き合いの中で、少しずつ心を通わせていく物語です。
大阪の静かな街並みを舞台に、「普通って何だろう」「分かりあえないって、悪いこと?」と、読んでいるこちらの心にもそっと問いかけてくるんです。
誰かとちょうどよい距離を見つける難しさや、ふとした一言に励まされるやさしさ──そのすべてが、なんだか身近に感じられて。
もし今、人間関係に戸惑ったり、自分らしさに悩んだりしていたら。
この物語が、そっと背中を押してくれるかもしれません。
あなたのペースで、静かに読んでみてくださいね。
あらゆることは今起こる
「“普通”になれない私って、どこかおかしいのかな」──そんな戸惑いを、誰にも話せず抱えてきた方へ。
柴崎友香さんの『あらゆることは今起こる』は、ご自身のADHDの診断をきっかけに、「自分の中で起こっていること」を丁寧に言葉にしたエッセイです。
疲れやすい、会話がうまく続かない、頭の中が散らかる…そんな“見えない困りごと”を、小説のような文体で綴っているんです。
この本にふれると、人はみんなそれぞれ違う感覚世界を生きているんだって、心から実感できるようになります。
そして、自分を責める気持ちが、ふっとゆるんでいくんです。
「感じ方が違う」って、誰かを理解する入り口なんですね。
だからこそ、自分にも人にも、ちょっとやさしくなれる一冊。
「今、ここで起こっていること」を、ぜひあなたも受けとってみてくださいね。
春の庭
取り壊し間近の東京・世田谷のアパートで暮らし始めた太郎が、隣の“水色の家”に強い関心を持つ女性・西さんと出会うことで、物語は静かに動き出します。
写真集『春の庭』に心を奪われた西さんの想いに寄り添ううちに、太郎は街の風景や人々の記憶と向き合うようになっていくんです。
何気ない日常や見慣れた景色の中にも、かけがえのない記憶や“世界の秘密”が潜んでいる──そんな気づきをそっと教えてくれる作品なんですね。
都市の移り変わりや人との距離感に揺れながら、自分の心を見つめ直したくなる方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
忙しい毎日に少し立ち止まって、街や人の記憶に耳を澄ませてみませんか?
『春の庭』は、そんな時間をそっと差し出してくれる本です。
◆2014年 第151回芥川龍之介賞受賞作品
寝ても覚めても
「忘れられない人がいる──」そんな気持ち、あなたにもありませんか?
『寝ても覚めても』は、大阪で出会った青年・麦に一目惚れした朝子が、突然彼を失い、東京で“彼にそっくりな別の男性”亮平と出会うところから始まります。
顔は同じ。
でも中身はまるで違う。
そんなふたりの間で、朝子の心は静かに、でも確かに揺れ続けるんです。
恋って、時に自分でも説明できない衝動で始まるもの。
そんな心のざわめきや、過去の恋が今の自分に与える影響を、そっと見つめ直したくなる作品です。
甘さだけでは語れない、大人の恋愛がここにあります。
恋に戸惑ったことがある方や、「恋愛小説はちょっと…」と思っている方にも、きっと届くものがあると思います。
もしあなたにも、心がふと揺れた記憶があるなら──朝子の10年を、ページの中で一緒に歩いてみませんか?
◆2010年 第32回野間文芸新人賞受賞作品
柴崎友香を電子書籍Kindleでお得に読むには?

柴崎友香さんの作品は、KindleやAudibleでも楽しめます。
- Kindle Unlimited:月額980円で200万冊以上が読み放題。対象書籍なら無料で読めます。
▶ サービスの詳細はこちら:「Amazon Kindle Unlimitedの使い方・料金・解約方法を徹底解説!初心者向けガイド」 - Audible:月額1,500円でプロの朗読によるオーディオブックが聴き放題。移動中にも最適。
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まとめ
柴崎友香さんは、日常の中にある”気づき“や”感情の揺れ“を丁寧に描き続けてきた作家です。
この記事では、彼女のプロフィールや受賞歴から、初めて読む方におすすめの5冊までご紹介しました。
電子書籍サービスを活用すれば、今すぐその世界に触れることができます。
気になった一冊から、あなたの読書の旅が始まりますように。