本が好きだからこその“悩み”
本を読むのが好きで、気になる本があるとつい手が伸びてしまう。
「これも読みたい」「あの本も気になる」
そんなふうに思うのは、ごく自然なことだと思うのです。
けれど、ふと本棚を見ると、読んでいない本がどっさり。
「また買ってしまった」「読めていないのに…」「本を買うのがやめられない」と、少しだけ自分を責めてしまうことも、あるかもしれませんね。
私自身も、長年そんな気持ちと寄り添いながら、本と共に生きてきました。
そして、あるときふと気づいたのです。
積読(つんどく)とは、“未来の自分との約束”なのかもしれない。
今の私には必要ないかもしれないけれど、いつか私が、きっとこの本を必要とする日が来る。
そう信じられたとき、心がふっと軽くなったのを覚えています。
なぜ本を買ってしまうの?〜その気持ちの根っこを見つめてみる
「読んでいない本があるのに、また買ってしまう」
その気持ちの背景には、いくつかの理由があるように思います。
- 情報を逃したくないという焦り
- 自分を高めたいという向上心
- 読書家としてありたいという自己肯定
「本を買うこと」そのものが 癒しや安心感 になっていることも。
つまり、「本を買うのがやめられない」のは、心が何かを求めているサインでもあるのです。
だからこそ、自分を責めず、その気持ちにやさしく耳を傾けてみましょう。

この記事でわかること
- 「本を買うのがやめられない」を手放す、衝動とのつき合い方
- 本を買うのがやめられない…そんなときの選書の見直し方
- 本を買うのがやめられない人に効く!心を整えるおすすめ本3選
- 【Q&A】本を買うのがやめられないのはなぜ?よくある悩みにお答えします
本を買うのがやめられないを手放す、衝動とのつき合い方

「本を買うのがやめられない」気持ちと上手につき合う4つの心の整理術をご紹介します。無理せず向き合うヒントが見つかりますよ。
① 欲しい本リストを書き出してみる
気になる本を見つけたとき、すぐに買わずに、そっとメモしておくだけでも心がふっと落ち着くことってありますよね。
「この本、知ってる」「いつか読もう」──そう思えるだけで、なぜか安心できるんです。
私は「柚香のノート」と呼んでいる小さな手帳に、気になった本をこっそり書きとめています。
あとで見返して、「今の私にぴったりなのはどれかな?」と選ぶ時間も、とっても楽しいひとときなんです。
② 積読本に“未来ラベル”をつけてみる
読んでいない本は、「まだ読めていない」ではなく、「未来の自分が読む本」と考えてみてください。
「心が疲れたとき用」
「雨の日の午後に」
「もっと歳を重ねたら」
そういった“未来の私”に向けたラベルをつけると、積読が急に愛おしい存在に変わります。
積読を前向きに活かす方法は、こちらの記事でも詳しく紹介しています。⇒積読本は何冊あっても大丈夫!読みたくて買った本を積む理由と快適に楽しむコツ
③ 「本を買う日」をつくる(実践例)
無意識の衝動を減らすために、「買う日」をあらかじめ決めておくのもおすすめです。
私の友人は「第1土曜日の午後」を“選書タイム”にして、行きつけの本屋さんで1冊だけ選ぶというルールを設けています。選ぶ楽しさを味わいつつ、本と丁寧につき合えるようになったそうですよ。
たとえば、月に1回だけ、本屋さんへ。 喫茶店でメモを開きながら、自分の心と向き合って選ぶ“選書タイム”をつくる。
その時間が、自分を見つめる小さな儀式になりますよね。
選書に迷ったときに参考になるヒントはこちらの記事でもご紹介しています。⇒いろんな本を読む意味とは?どんな本を読めばいい?と迷ったときの選び方ガイド
④ あわせて考えたい予算管理と読書計画
「本を買う日」を設けることは、衝動買いを抑えるのに効果的ですが、 あらかじめ予算を決めておくことで、経済的な安心感も得られます。
「今月は1,500円まで」「1冊だけ選ぶ」など、自分に合ったルールを設けてみましょう。
また、購入した本をどう読むかの“読書計画”を立ててみるのもおすすめです。
たとえば「今月読む本リスト」や「読む順番」を決めておくと、積読が増える不安もやわらぎます。
本を買うのがやめられない…そんなときの選書の見直し方

本を選ぶとき、「どの本を読むか」よりも「どんな気持ちになりたいか」を意識してみませんか?
- 疲れているとき → やさしい物語
- もやもやするとき → 心を見つめるエッセイ
- 前に進みたいとき → 小さな行動を促す実用書
気持ちを基準に本を選ぶことで、読書が“心を整える時間”へと変わっていきます。
本を買うのがやめられない人に効く!心を整えるおすすめ本3選

<読書スタイルも自分らしく選ぼう>
通勤中や家事の合間には耳で聴く読書、旅先では軽くて便利な電子書籍、自宅では紙の本でゆったりと──そんなふうに、シーンに合わせて読書スタイルを選べるのも、今の読書の魅力ですよね。
耳で読書を始めるならこちら>>Audible
手軽に読みたい方はこちらもおすすめ>>Kindle
これからご紹介する本は、紙の書籍はもちろん、電子書籍やオーディオブックでも楽しめます。忙しい日々の中でも、自分に合った形で本と向き合える時間をつくってみてくださいね。
積読こそが完全な読書術である/永田 希
罪悪感じゃない、“積んでおく”という知のかたち
「本を買うのがやめられない」──そんな悩みを抱える読書家さんへ。この本は、まさにあなたのためにある1冊。
読まずに積んでしまった本たちを見て、「私、また買ってしまったな」とちょっぴり罪悪感を抱くことはありませんか?でも、永田希さんの『積読こそが完全な読書術である』を読むと、その気持ちがふっとやわらぎますよ。
あらすじ
書評家・永田 希さんが提唱する“積読のすすめ”は、単なる開き直りではありません。 情報があふれる現代だからこそ、「今すぐ読まなくてもいい」本を手元に置いておくこと に、大きな意味があるんです。
本書では、積読の哲学から始まり、積読の実践方法、そして速く浅く消費されがちな情報社会において、ゆっくり深く考える力を育む「積読という知のビオトープ」 の大切さが、やさしい語り口で綴られています。
この本がくれる、心の変化
この本を読んでから、私は本棚を見るたびに、なんだか少し誇らしい気持ちになるようになりました。
「これは未来の私にとって必要な本」「まだ読めていないけれど、きっとその日が来る」と思えるようになったからです。
あなたもきっと、こう感じるはずです。
- 積読への罪悪感が消えて、「買ってよかった」と思えるようになる
- 「本を買うのがやめられない」自分を責めずに、愛おしく感じられる
- 自分の中にある“知の森”を育てていることに気づける
- 毎日の読書が、もっと自由に、もっと楽しくなる
どんな人におすすめ?
- 本を読むことも、買うことも大好きな人
- 読まずに積まれた本が増えて、モヤモヤしている人
- もっと自由な読書スタイルを見つけたい人
まとめ
『積読こそが完全な読書術である』は、単なる読書術ではありません。それは「本を買うのがやめられない」あなたの気持ちに、そっと寄り添ってくれる心の処方箋なんです。
- あなたの本棚を、もっとやさしい場所に変えてくれる。
- 読んでいない本も、読書のうち。
そのことを、自信を持って肯定できるようになります。
どうぞ、気負わずにページを開いてみてくださいね。
永田希(ながた のぞみ)さんは1979年生まれの著述家・書評家。書評サイト「Book News」を主宰し、『積読こそが完全な読書術である』など独自の読書論で注目を集めました。2024年12月7日、病気のため自宅で逝去。享年44。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド/八木 仁平
モヤモヤと「本を買うのがやめられない」あなたへ贈る、やさしい自己理解の本
読書が大好きで、つい「本を買うのがやめられない」私たちにとって、時々ふと感じるのが「今の自分って、何がしたいんだろう?」というモヤモヤではないでしょうか。
そんなあなたにそっと手渡したいのが、八木仁平さんの 『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド』です。
あらすじ|「好き・得意・大切」を軸に、本当の自分を見つける旅
この本は、「やりたいことがわからない」と感じている人に向けて書かれた、とびきりやさしい自己理解の本なんです。
八木 仁平さんが提案するのは、「情熱(好き)」「才能(得意)」「価値観(大切)」の3つを軸にしたメソッド。質問に答えたり、ワークシートに書き出したりするうちに、心の中に眠っていた「本当にやりたいこと」が、すこしずつ輪郭をあらわしてきます。
読書家のあなたに訪れる未来
読書家の私たちは、「本を買うのがやめられない」ほどに知ること・学ぶことが大好きです。
でもその“読書の熱”が、どこに向かっているのか、ふとわからなくなることもありますよね。
この本を読むと、
あなたがなぜその本を選んだのか、
どんな本に心が動くのか、
その“選び方”にこそ、あなた自身の価値観があらわれていると気づくはずです。
そして、本との関係を通じて「自分を知る」読書が、もっと深く、もっと心地よいものになります。
この本がくれる、日々のやさしい変化
- 「本を買うのがやめられない」ことに込められた、あなたの好奇心や価値観に気づける
- 「選ぶ・迷う・読む」のサイクルが、人生の方向性と重なっていることに気づく
- 自分に合った選書や行動が、少しずつ“やりたいこと”に近づいていく感覚になる
- モヤモヤしていた時間が、大切な気づきの時間に変わる
あなたの“積読”にも、意味がある
「本を買うのがやめられない」のは、あなたが何かを探しているから。それはきっと、「やりたいこと」とつながっているのです。この一冊は、そんなあなたに、
「それでいいんだよ」
「ちゃんと、自分の中に答えがあるよ」 と、やさしく教えてくれます。
さいごに
『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド』は、 ただの自己啓発本ではありません。
本好きのあなたが、「読む」ことで「自分を知る」旅に出られる、大切な一冊です。
「本を買うのがやめられない」自分に、そっと寄り添いながら。
自分の心の奥に、そっと光をあてるように。
この本と出会ってみてくださいね。
八木仁平(やぎ じんぺい)さんは、自己理解を専門とする株式会社ジコリカイ代表。自身の悩みをきっかけに「自己理解プログラム」を開発し、著書『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』は27万部のベストセラーに。
生きていてもいいかしら日記/北大路 公子
クスッと笑えて、心がふっと軽くなる。そんなエッセイです。
つい新しい本に手を伸ばしてしまうのは、たぶん心が少し疲れていたり、癒しを求めていたりするからかもしれません。
そんなときにおすすめしたいのが、北大路公子さんのエッセイ集『生きていてもいいかしら日記』です。
あらすじ|何気ない日々に、笑いと共感を
この本には、40代独身の著者・北大路 公子さんが日々の出来事をユーモラスに綴ったエピソードがたくさん詰まっています。
たとえば、「結婚しないの?」という問いにうっかり言い返してしまった話。
15年も使いこなせなかった圧力鍋との苦闘。
そして、父親の謎ルールによるゴミ出し問題など──
日常の些細なことばかりなのに、なぜだか笑えて、じんわり心にしみてくるんです。
読書家のあなたに訪れる未来
読書が好きな人って、どこか繊細で、ちょっと考えすぎちゃうことも多いですよね。
「本を買うのがやめられない」と悩みつつ、積まれていく本にモヤモヤしたり……。
でも、この本を読むと、不思議とそのモヤモヤさえ愛おしく感じられてきます。
北大路さんの言葉が、読む人にそっと寄り添ってくれるから。
日常って、そんなに完璧じゃなくていいんだな。
うまく笑えない日も、悪くないかもな。
そんなふうに思える自分に、きっと出会えるはずです。
この本がくれる、心のやさしい変化
- クスッと笑えて、ふっと肩の力が抜ける
- 「私だけじゃないんだ」と思えて、気持ちがラクになる
- 何気ない毎日が、ちょっと楽しく見えてくる
- 「本を買うのがやめられない」自分にやさしくなれる
そして、きっとこう思います
「ああ、やっぱり読んでよかったな」
『生きていてもいいかしら日記』は、 ただのエッセイじゃありません。
ちょっと疲れた心に、そっとふわりと羽織らせてくれる、やさしいひと文字のカーディガンのような一冊。
「本を買うのがやめられない」あなたの本棚に、 ぜひこの本も迎えてみてください。
笑いと共感と、ちょっとだけ生きるのがラクになる言葉たちが、きっとあなたを待っています。
北大路公子(きたおおじ きみこ)さんは1963年生まれのエッセイスト・小説家。札幌市在住。祖母の介護を経て執筆を始め、女流文学新人賞を受賞後、フリーライターとして活躍。ユーモアあふれる日常描写が共感を呼んでいます。
心がちょっと疲れたときに読みたい、やさしい本をまとめた記事もどうぞ。⇒読書でストレス解消に良いジャンル5選!心がしんどいときにおすすめな本も
【Q&A】本を買うのがやめられないのはなぜ?よくある悩みにお答えします
Q. 本を減らしたいけど、どうしても捨てられません。
A. 無理に捨てようとせず、「読み返す可能性がある本」と「今は手放せる本」に分けて考えてみましょう。写真に撮って思い出として残すのもおすすめです。
Q. 積読の罪悪感が強くて、読書を楽しめません。
A. 積読は“心のストック”。今読まなくても、必要なときに手を伸ばせる安心感があること自体、意味のあることです。
Q. 買いすぎを防ぐおすすめの方法はありますか?
A. 欲しい本リストの活用や「買う日を決める」方法を試してみてください。メモすることで“買った気”になって落ち着くこともありますよ。
まとめ:読まない本も、あなたの一部
本を買うのがやめられないあなたへ。衝動と上手につき合うための心の整理術と選書のヒントについて、以下の4つの事柄をご紹介しました。
- 「本を買うのがやめられない」を手放す、衝動とのつき合い方
- 本を買うのがやめられない…そんなときの選書の見直し方
- 本を買うのがやめられない人に効く!心を整えるおすすめ本3選
- 【Q&A】本を買うのがやめられないのはなぜ?よくある悩みにお答えします
読んでいない本が増えていくと、
「自分は読書家失格なのでは」と不安になることもあるかもしれません。
けれど——
読まない本も、あなたの一部。
積読は、未来の自分への約束。
そんなふうに考えてみるだけで、本棚がすこしだけやさしい場所になります。
焦らず、比べず、ゆっくりと。
あなたのペースで、読書と歩んでいけますように。