「本を読みたい気持ちはあるのに、何を読めばいいのかわからない」
「本屋や図書館へ行っても、棚を眺めているうちに疲れてしまう」
そんなことはありませんか。
読みたい本のタイトルが最初から決まっているなら簡単ですが、「何か読みたいな」というところから探すのは、意外と難しいんですよね。
本屋にはたくさんの本が並び、図書館にはさらに多くの本があります。ネットで検索しても、「おすすめ100選」のような情報が次々と出てきます。
これでは迷ってしまうのも無理はありません。
でも、本を探すときに最初から「最高の一冊」を見つけようとしなくても大丈夫です。
この記事では、本屋・図書館・ネットで本を探す方法に加えて、ジャンルがわからないときや、小説を探したいときの選び方もご紹介します。
今の自分にちょうどいい一冊へ、少しずつ近づいていきましょう。
本の探し方がわからないのは珍しいことではありません
本を探しているのに見つからないと、「自分は読書に向いていないのかな」と思ってしまうことがあります。
でも、そうとは限りません。
本を選びにくくなるのには、こんな理由があります。
- 読みたいジャンルがまだわからない
- 本が多すぎて選べない
- 有名な本を読んだほうがいいのか迷う
- 買って失敗したくない
- 今の気分に合う本がわからない
- おすすめを見てもピンとこない
つまり、「読みたい本がない」というより、探すための手がかりがまだ見つかっていないことも多いんですよね。
まずは、本を探す入口をいくつか持っておくと、ずいぶん選びやすくなります。
本の探し方は5つの入口から考えてみる

「本を探そう」とだけ考えると範囲が広すぎます。
私は、次の5つくらいに分けて考えると選びやすいと思っています。
1.本屋で探す|棚を見ながら「気になる」を拾う
本屋の良さは、自分でも気づいていなかった興味に出会えることです。
表紙、タイトル、帯、棚の並び。
歩きながら眺めていると、「なぜかわからないけれど、この本が気になる」という一冊に出会うことがあります。
その感覚は、けっこう大切なんですよね。
平積みだけで決めなくてもいい
入口近くの平積みや新刊棚は、今どんな本が読まれているのかを見るには便利です。
ただ、そこだけで選ばなくても大丈夫。
少し奥へ入って、自分の好きそうな棚を一つだけゆっくり見てみてください。
文芸、エッセイ、旅、料理、暮らし、歴史。
全部を回る必要はありません。
「今日は小説だけ」のように決めると、それほど疲れません。
表紙やタイトルだけで手に取ってもいい
本を選ぶとき、「内容をきちんと調べなければ」と思わなくてもいいんです。
表紙が好き。
タイトルが気になる。
装丁がきれい。
それも立派な本との出会い方です。
手に取ったら、最初の2〜3ページを読んでみてください。
文章のリズムが心地いいと感じたら、その本は今の自分と相性がいいのかもしれません。
書店員さんのPOPを見る
自分では選ばない本を見つけたいなら、書店員さんのPOPも面白い入口です。
あらすじだけではなく、「どこが面白かったのか」が書かれていることもあり、本の雰囲気をつかみやすいんですよね。
2.図書館で探す|買わずにたくさん試してみる
「自分が何を好きなのか、まだよくわからない」
そんな方には、図書館がとても向いています。
借りてみて合わなければ返せるので、気軽にいろいろな本を試せます。
検索するときは一語から始める
図書館の検索端末では、最初から正確なタイトルを入れる必要はありません。
たとえば、
- 猫
- 京都
- 一人旅
- 家族
- 食べもの
- 老後
- 恋愛
こんな一語からでも大丈夫です。
気になるテーマを入れてみると、思いがけない本が出てくることがあります。
一冊見つけたら、その周辺の棚を見る
これは私もおすすめしたい探し方です。
図書館では、似たテーマの本が近くに並んでいます。
検索して目的の一冊を見つけたら、その本だけを取って帰らず、左右の本も少し眺めてみてください。
検索では出会わなかった本が見つかることがあります。
返却棚を見る
そして、意外と面白いのが返却棚です。
そこには、誰かが実際に借りて読んだ本が戻ってきます。
自分なら検索しなかった本が並んでいるので、眺めているだけでも楽しい場所なんですよね。
司書さんに相談してもいい
「こんな曖昧な相談をしていいのかな」と思うかもしれませんが、
「久しぶりに小説を読みたいです」
「短くて読みやすい本を探しています」
「旅をしたくなるような本はありますか」
この程度でも十分です。
自分一人ではたどり着けなかった一冊に出会えることがあります。
3.ネットで探す|検索するときは「おすすめ」だけにしない
ネットで本を探すとき、
「小説 おすすめ」
だけで検索すると、たくさんの記事が出てきます。
それよりも、自分の気持ちを少し足してみるのがおすすめです。
たとえば、
- 一人で静かに読みたい 小説
- 読後感がいい 小説
- 短くて読みやすい 小説
- 秋に読みたい 本
- 人生に迷ったとき 小説
という感じです。
「本の名前」ではなく、今の自分の状態から検索するんですね。
そうすると候補がぐっと絞られます。
4.読後感から探す|読み終わったあと、どうなりたい?
ジャンルがわからないときに、私がとても使いやすいと思っているのが「読後感」です。
「ミステリーが読みたい」
「純文学が読みたい」
と言われても、まだよくわからない方もいますよね。
それなら、
「少し泣きたい」
「静かな気持ちになりたい」
「思い切り笑いたい」
「余韻の残る本がいい」
「少しだけ前を向きたい」
と考えてみる。
こちらのほうが、自分の気持ちに近い本を探しやすいことがあります。
読後の余韻から小説を探したい方には、こちらの記事も入口になります。
▶ 心に残る小説おすすめ総まとめ|読後の余韻が深い名作をテーマ別に紹介
5.好きだった本から探す|一冊から枝を伸ばしていく
過去に一冊でも「これは好きだった」と思う本があれば、そこから探す方法もあります。
たとえば、
- 同じ作家の別作品
- 同じ出版社のシリーズ
- 同じ文学賞の受賞作
- 同じテーマの小説
- 好きな作家が薦めている本
というふうに広げていきます。
ゼロから探すより、ずっと簡単です。
「この本のどこが好きだったのだろう」と考えると、自分の好みも少しずつ見えてきます。
本のジャンルがわからないときは「気分」から選んでみる

本を読みたいのに、そもそも何のジャンルを選べばいいかわからない。
そんなときは、ジャンルを先に決めなくても大丈夫です。
たとえば、
短い時間で読みたい
→ 短編小説・エッセイ・詩集
物語に入り込みたい
→ 小説・ミステリー・ファンタジー
誰かの日常をのぞいてみたい
→ エッセイ・私小説
知らない世界を知りたい
→ ノンフィクション・紀行・歴史
疲れていて長い文章はつらい
→ 短編集・ショートショート・会話の多い小説
このくらい大まかで十分です。
ジャンルは、本を選ぶための「答え」ではなく、棚を少し狭くするための目印くらいに考えておくとラクですよ。
小説の探し方がわからないときは3つだけ見る
「本」ではなく、とくに小説を探している方も多いようです。
小説なら、私は次の3つを見ます。
長さ
今の自分が長編を読めそうか。
少し疲れているなら短編集から。
それだけでもかなり選びやすくなります。
文体
最初の数ページを読んでみて、
「もっと読みたい」
と思えるかどうか。
有名作品でも、文章の相性はあります。
読後感
重たい物語が読みたいのか。
やさしい話がいいのか。
笑いたいのか。
ここが合っていると、読み始めてからの「なんだか違った」が少なくなります。
久しぶりの読書で、まず読みやすい本から探したい方はこちらも参考になります。
本が見つからないときに、やらなくてもいいこと
本探しを難しくしてしまう考え方もあります。
「一生ものの一冊」を探そうとする
一冊に期待しすぎると、なかなか決められません。
今日は今日の一冊でいいんです。
ベストセラーだけを見る
ベストセラーの中に好きな本があるかもしれません。
でも、売れている本と、自分が好きな本は必ずしも同じではありません。
棚の端にある本が、とても好きになることもあります。
最後まで読む前提で選ぶ
本は、途中で合わないと思ったら閉じてもいいんですよね。
図書館なら返せますし、買った本でも、また数年後に読みたくなることがあります。
本との相性には、タイミングもあります。
迷ったら「候補を3冊」にしてみる

一冊を決められないときは、無理に決めなくても大丈夫です。
私は、候補を3冊くらい残す方法がいいと思います。
「一番読みたい本」
「少し気になる本」
「自分では普段選ばない本」
この3冊です。
図書館なら全部借りてもいいですし、本屋なら写真やタイトルをメモして、一度帰ってから考えてもいい。
一冊を当てるのではなく、候補を持って帰る。
そのくらいの気軽さでいいんですよね。
まとめ|本の探し方に正解はありません
本の探し方がわからないときは、「どんな本を読むべきだろう」と考えすぎなくても大丈夫です。
本屋で棚を眺める。
図書館で検索してみる。
ネットで今の気分を入れて検索する。
読後感から探してみる。
以前好きだった本から、少し横へ広げてみる。
どれも立派な本の探し方です。
そして、ときには表紙だけで選んでもいいんです。
本との出会いは、いつも合理的とは限りません。
なんとなく手を伸ばした一冊が、何年も心に残ることだってあります。
「今日は、どんな本が気になるかな」
そんな小さなところから、次の一冊を探してみてくださいね。

