1970年、初めて日本で開催された大阪万博。
そのシンボルとして誕生した「太陽の塔」は、今もなお人々を魅了し続けています。
この塔をつくったのは、芸術家・岡本太郎さん。「芸術は爆発だ」という言葉で知られる彼の哲学には、私たちの感性を揺さぶる力がありますよね。
この記事では、太陽の塔が建てられた場所や意味、そして岡本太郎が込めたメッセージを紐解きながら、読書を通して感じる“内なる爆発”についてもご紹介します。
1970年大阪万博と太陽の塔の場所と意味
1970年3月15日から9月13日まで、大阪府吹田市で開催された大阪万博(正式名称:日本万国博覧会)。テーマは「人類の進歩と調和」。
これは、日本が初めて単独で開催した大規模な万博でした。
その中心にそびえ立ったのが、芸術家・岡本太郎さんによって制作された《太陽の塔》。
この塔は、会場中央に建てられた中心的なパビリオン「テーマ館」の一部として設計され、万博全体の象徴的存在として、多くの来場者の視線を集めました。
太陽の塔は、その特異なデザインとスケールで注目を集めただけでなく、岡本太郎の哲学を造形化した存在でもありました。
では、この「太陽の塔」には、どんな意味が込められていたのでしょうか?
「芸術は爆発だ」とは何か?岡本太郎の芸術と想像力が生まれた瞬間


「芸術は爆発だ」。
この言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。
でも実際には、どういう意味なのか、説明するのは少しむずかしいですよね。
岡本太郎にとって、芸術とは「きれいなもの」ではなく、「生命そのもの」。
理屈や評価を超えて、内なるエネルギーを爆発させる行為こそが芸術なんだと、彼は考えていたんです。
これは、既成概念への挑戦であり、理性や効率では測れない、人間の根源的な力への信頼でもあります。
その哲学は、太陽の塔にもはっきりと刻まれています。
塔は、未来を象徴する黄金の顔(上部)、現在を表す太陽の顔(正面)、そして過去を象徴する黒い太陽(背面)という三つの顔を持ち、それぞれが時間の流れと人類の進化を象徴しています。
塔内部には「生命の樹」と呼ばれる構造が設けられ、生命の歴史や進化のダイナミズムが表現されていました。
大阪万博という“人類の進歩”をテーマにした舞台で、「爆発する生命力」を可視化した芸術作品──それが太陽の塔なんです。
読書もまた「内なる爆発」なんです
岡本太郎の哲学を知るうちに、ふと思ったんです。
──読書も、芸術と同じように「内なる爆発」なんじゃないかって。
本を読んで、言葉に突き動かされる。価値観がひっくり返る。知らなかった視点に出会う。そんな瞬間って、まさに小さな「爆発」が自分の中で起きているんですよね。
例えば、物語の登場人物の強烈な感情に心を震わされたとき。歴史の新たな解釈に衝撃を受けたとき。科学書の斬新な理論で思考が目覚めたとき。
そんな瞬間の連続こそが、読書の魅力であり、爆発的な学びの体験だと思うんです。だから、岡本太郎の本を読むことは、彼の芸術を体験することととても近いのかもしれません。
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岡本太郎を読む|芸術と人生を貫く言葉たち
ここからは、岡本太郎という人物の言葉や哲学に触れられる、おすすめの本をいくつかご紹介します。
自分の中に毒を持て
「常識に縛られずに、自分の中の炎を大切にしてほしい」──そんな岡本太郎さんの強くてやさしいメッセージが込められた、魂のこもった一冊です。
この本では、「毒」とも言えるあなた自身の個性や想いを押し殺さずに生きることの大切さが語られています。
たとえ周囲に合わせることが当たり前のように感じられても、自分だけの道を選び、自分らしくあること。それこそが、太郎さんのいう“芸術的な生き方”なんですよね。
1970年の大阪万博で太陽の塔を生み出した彼の姿勢とも重なります。
「芸術は爆発だ」という言葉のように、人生もまた、自分の中にある熱や想いを爆発させながら進んでいくもの──そんな力強いメッセージが胸に響いてきます。
自分を押し殺さずに、本気で生きていきたい。そんなふうに感じている方に、ぜひ手に取ってほしい本なんです。
今日の芸術
「芸術は爆発だ」──その言葉の根っこを感じたい方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
1954年に刊行されたこの本で、岡本太郎さんは「芸術は上手でなくてもいい、誰もが自由に表現していい」と語りかけています。
技術や評価にとらわれるのではなく、自分の中から湧き出るエネルギーを形にすることこそが、ほんとうの芸術なのだと。
この思想は、1970年の大阪万博で太陽の塔を制作したときにも息づいていました。
塔という場所に、彼は「芸術は爆発だ」という信念を込めたんですね。
自分らしさを大切にしたい方、創作や日々の表現に迷いがある方に、そっと寄り添ってくれる本です。
強く生きる言葉
「弱さがあるからこそ、前に進めるんです」──そんな岡本太郎さんの声が聞こえてくるような、あたたかな名言集です。
『強く生きる言葉』は、芸術家としての生きざまや人生哲学を、短く力強い言葉で綴った一冊。
自信がなくなったとき、うまくいかない日が続いたとき、そっと開いてみてください。
1970年の大阪万博で太陽の塔を創り上げた岡本太郎さんが、「芸術は爆発だ」と語ったように、本書の中にも、自分を信じて進もうとする“内なるエネルギー”が込められているんです。
不安や迷いを感じているあなたにこそ、太郎さんの言葉が、きっと小さな光になると思います。
岡本太郎の宇宙1 対極と爆発
本書は、“常識をぶち破れ”という岡本太郎さんの叫びがそのまま詰まった一冊なんです。
1970年の大阪万博で「太陽の塔」を生み出した岡本太郎さんが、その背景や芸術観を自らの言葉で語っています。
「芸術は爆発だ」という名言の裏には、進歩や調和といった表面的な言葉にとらわれず、人間の根源的なエネルギーに目を向けようというメッセージが込められているんですね。
読んでいくうちに、自分の中にもまだ知らなかった“爆発”が眠っていることに気づかされるはずです。
芸術や人生において、自分らしく在ることに迷ったとき、ぜひ手に取ってみてください。
「岡本太郎の芸術は、私たち一人ひとりの中にもあるんだ」と感じられるようになりますよ。
タイトルにある「対極」と「爆発」は、まさに太郎さんの哲学を象徴するキーワードです。
どれも、読み終えたあとに「芸術は爆発だ」という言葉が、ぐっと身近に感じられるようになると思います。
岡本太郎に乾杯/岡本 敏子
大阪万博と「太陽の塔」に込められた、岡本太郎さんの熱い思い。その素顔に、そっと近づけるのがこの一冊『岡本太郎に乾杯』です。
著者は、岡本太郎さんの秘書であり、養女でもあった岡本敏子さん。
彼のそばで過ごした日々や、1970年の大阪万博の舞台裏で見た姿を、あたたかい眼差しで綴っています。
とくに印象的なのは、「太陽の塔」が建てられたその場所──万博会場の中央という象徴的な位置に込められた意味や、芸術は爆発だという思想の裏にあった葛藤や情熱。
そのひとつひとつが、敏子さんの言葉を通して、やさしく浮かび上がってくるんです。
圧倒的なエネルギーを放ちながら、どこかおちゃめで、誰よりも人間らしい太郎さん。
そんな彼の姿に触れることで、「芸術って、こうやって生きることなんだな」と感じさせてくれます。
岡本太郎の言葉に励まされたい方、1970年の大阪万博の舞台裏をのぞいてみたい方、そしてちょっと元気がほしいあなたに──そっと寄り添ってくれる一冊です。
太郎さんの情熱を、あなたの毎日にほんの少しだけ、取り入れてみませんか?
作品解説や交友関係、創作の背景などを通して、岡本太郎という人間の多面性や人柄に触れられます。彼の芸術と人生を、より深く立体的に理解したい方にぴったりです。
万博会場でどの本を手に取ればいいか迷ったら、こちらも参考にしてみてくださいね。
👉 万博で人気の本6選【最新版】大阪・関西万博の公式ガイドブック&目的別入門書まとめ
1970年の大阪万博をきっかけに、今また「太陽の塔」の意味を見つめ直したい方へ。芸術や文学を通して世界を旅するなら、こちらの記事もおすすめです。
👉 大阪万博で読みたい本おすすめシリーズガイド|パビリオン×海外文学総まとめ
大阪万博2025でも再注目される太陽の塔。過去と未来をつなぐテーマにふれるなら、SF文学とのリンクもおすすめです。
👉 大阪万博2025のテーマと場所から考える|近未来SF小説おすすめ8選【いのち輝く未来社会とは】
まとめ|太陽の塔から始まる、あなたの内なる爆発
太陽の塔は、ただの建造物ではありません。1970年の大阪万博という舞台で、岡本太郎が「芸術とは生命力だ」と体現したシンボルなんです。
そんな岡本太郎の哲学を、ぜひ「本」を通して受け取ってみてください。そこには、読んだ人の中で何かがはじけるような、そんな「想像力の爆発」がきっとあるはずです。