中学生の読書感想文は、小学生のころよりも「自分の意見」が求められるように感じますよね。
でも、難しい言葉を使う必要はありません。
大切なのは、本を読んで揺れた気持ちや、読みながら考えたことを、自分の経験や今の生活とつなげて書くことです。
2026年の中学校向け課題図書には、きょうだい児の葛藤、病気と友情、宇宙科学への挑戦という、まったく違うテーマの3冊が選ばれています。
どれも、あらすじだけで終わらず、「自分ならどう感じるか」「社会の中で何を考えたいか」まで広げやすい本です。
この記事では、中学生の読書感想文におすすめの2026年課題図書3冊と、コピペに頼らず自分の言葉で書くためのコツを紹介します。
「中学生でも読みやすい本を選びたい」
「感想文に何を書けばいいのかわからない」
「コピペではなく、自分の考えを入れるにはどうしたらいい?」
そんな方に向けて、1冊ずつやさしく整理していきますね。
2026年版|中学生向け課題図書3冊

2026年の中学校の部では、次の3冊が課題図書として紹介されています。
| 書名 | 作者・出版社 | 書きやすいテーマ |
| 君の火がゆらめいている | 落合由佳 作/講談社 | きょうだい児、家族、自分を大切にすること |
| チーム・テスならだいじょうぶ | カービー・ラーソン&クイン・ワイアット 作/杉田七重 訳/鈴木出版 | 病気、友情、支え合い、希望 |
| リュウグウの砂に挑む | 伊藤元雄 著/くもん出版 | 科学、チーム、粘り強さ、生命の起源 |
中学生の読書感想文では、「何が起こったか」だけではなく、「それを読んで自分はどう考えたか」まで書けると、文章がぐっと深くなります。
家族の中での自分の役割。
友だちを支えること。
科学に向き合う研究者たちの粘り強さ。
どの本にも、中学生だからこそ考えられるテーマがあります。
「読んだ内容はなんとなくわかるけれど、自分の意見まで書くのが難しい」という場合は、読解力の土台を少し整えてあげると、感想文も書きやすくなります。
国語が苦手なお子さんや、文章を読む力を伸ばしたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
中学生の読書感想文でコピペがNGな理由

読書感想文でコピペをしたくなるのは、「何を書けばいいのかわからない」からかもしれません。
でも、読書感想文は正解を当てる作文ではないんですよね。
同じ本を読んでも、心に残る場面は人によって違います。
ある人は、家族の場面に立ち止まるかもしれません。
ある人は、友だちとの関係に心が動くかもしれません。
また別の人は、研究者たちの挑戦にひかれるかもしれません。
その違いこそが、感想文の大切な部分です。
公式応募要項では、作品は自筆で提出することが基本とされています。また、応募は学校を通じて行う形です。
さらに公式Q&Aでは、本を読んでどこに感動したのか、なぜ感動したのかを考え、自分の経験と本の世界を照らし合わせることがすすめられています。
コピペの文章は、一見整って見えるかもしれません。
けれど、自分が感じたことや考えたことが入っていないと、その人自身の感想文にはなりにくいんです。
うまく書こうとしすぎなくても大丈夫です。
「ここが引っかかった」「この場面で少し苦しくなった」「自分ならどうするだろうと思った」
そんな小さな心の動きから、感想文は始められます。
読みながら感じたことは、時間がたつと少しずつ薄れてしまうことがあります。
心に残った場面や、自分の考えを忘れないようにするなら、読書ノートに短くメモしておくのもおすすめです。
きれいにまとめなくても、「気になった場面」「なぜ心に残ったのか」「自分ならどう考えるか」を残しておくだけで、感想文を書くときの助けになります。
読書感想文に使うなら紙の本がおすすめです

読書感想文に使う課題図書は、できれば紙の本で手元に置いて読むのがおすすめです。
中学生になると、感想文の中で「この場面を使いたい」「この言葉をもう一度確認したい」と思うことが増えてきます。
紙の本なら、気になったページにふせんを貼ったり、もう一度読み返したりしやすいんですよね。
また、読書感想文コンクールへの応募を考えている場合は、電子書籍ではなく紙媒体の書籍が対象とされています。公式Q&Aでも、電子書籍を読んで書いた感想文は応募できないと案内されています。
KindleやAudibleは、ふだんの読書習慣づくりにはとても便利です。
ただ、コンクール応募を前提にするなら、今回の課題図書は紙の本を用意して、気になった場面にふせんを貼りながら読む方が安心です。
一方で、保護者の方が読書環境を整えたいときや、ふだんの読書量を増やしたいときには、Kindle UnlimitedやAudibleも心強い選択肢になります。読書感想文とは分けて、日常の読書の入口として使うのがよさそうです。
2026年版|中学生におすすめの課題図書3選

ここからは、2026年の中学生向け課題図書を1冊ずつ紹介していきます。
それぞれ、
- どんな本か
- 感想文にしやすいポイント
- この本が合う人
- 書き出しのヒント
をまとめています。
自分の経験や興味に近い本から、選んでみてくださいね。
『君の火がゆらめいている』
『君の火がゆらめいている』は、障害のある双子の姉を大切に思いながらも、主人公・葉澄の気持ちが少しずつ揺れはじめる物語です。公式サイトでは、障害や重い病気のある兄弟姉妹がいる「きょうだい児」の葛藤を描く作品として紹介されています。
「家族だから助けるのは当たり前」
「でも、自分の気持ちはどうすればいいの?」
「我慢することが、いつもやさしさなの?」
この本には、そんな簡単には答えが出ない問いがあります。
中学生の読書感想文では、家族、責任、やさしさ、自分らしさについて書きやすい一冊です。
感想文にしやすいポイント
この本で感想文を書くなら、「家族を大切にすること」と「自分を大切にすること」の両方を考えると書きやすいです。
たとえば、
「家族を助けることは大切だけれど、自分の気持ちを後回しにしすぎるのは苦しいと思いました」
「葉澄の気持ちが揺れるところを読んで、やさしさとは何か考えました」
「理解することも支援になる、という考えが心に残りました」
こんなふうに、自分の家族との関係や、学校生活での役割ともつなげられます。
「助ける側」にも気持ちがある。
そのことに気づけるところが、この本の大きな魅力だと思います。
この本が合う人
家族について書きたい人、自分の気持ちを我慢してしまうことがある人、やさしさや責任について考えたい人に向いています。
感想文で深いテーマに向き合いたい中学生にも合いそうです。
書き出しのヒント
「私は、この本を読んで、家族を助けることと自分を大切にすることについて考えました。」
「葉澄の気持ちが揺れる場面が、いちばん心に残りました。」
「私は今まで、助ける側の人の気持ちを深く考えたことがありませんでした。」
購入前のひとこと
家族ややさしさについて、少し深く考えたい人に向いている一冊です。葉澄の揺れる気持ちを追いながら読むと、自分の中にもある迷いや我慢に気づけるかもしれません。
『チーム・テスならだいじょうぶ』
『チーム・テスならだいじょうぶ』は、転校生のテスが、友だち作りやお菓子作りに前向きに取り組みながら、クローン病という病気とも向き合っていく物語です。公式サイトでは、テスを支える応援団「チーム・テス」と、友情や希望を描く青春ストーリーとして紹介されています。
病気を抱える人を、ただ「かわいそう」と見るのではなく、どう支え合えるのか。
そのことを考えさせられる本です。
中学生にとって、友だちとの関係はとても大きなテーマですよね。
この本では、誰かを支えること、支えられること、そして自分の状況を受け入れながら前へ進むことが描かれています。
感想文にしやすいポイント
この本で感想文を書くなら、「友だちを支えるとはどういうことか」を中心にすると書きやすいです。
たとえば、
「友だちのために何かをすることは、相手を全部わかった気になることとは違うと思いました」
「病気を知ることも、支え合うために大切なのだと感じました」
「チーム・テスのように、ひとりではなく周りと一緒に進む力が心に残りました」
こんなふうに、友情やチームの力をテーマにできます。
病気の話だけにとどめず、「相手を知ろうとすること」「できる形で応援すること」に広げると、中学生らしい感想文になります。
この本が合う人
友情について書きたい人、病気や支え合いについて考えたい人、前向きな物語を読みたい人に向いています。
お菓子作りやコンテストの要素もあるので、物語として読みやすい本を選びたい人にも合いそうです。
書き出しのヒント
「私は、『チーム・テスならだいじょうぶ』を読んで、友だちを支えることについて考えました。」
「テスを応援する人たちの姿が、いちばん心に残りました。」
「病気のことを知ることも、やさしさのひとつなのだと思いました。」
購入前のひとこと
友情や支え合いをテーマに感想文を書きたい人に向いています。テスを囲む人たちの関わりを読みながら、自分なら友だちに何ができるかを考えやすい一冊です。
『リュウグウの砂に挑む』
『リュウグウの砂に挑む』は、小惑星探査機「はやぶさ2」が持ち帰ったリュウグウの砂を、研究者たちが分析していくノンフィクションです。公式サイトでは、さまざまな分野の研究者がチームを組み、生命の起源の謎に迫る本として紹介されています。
科学が好きな中学生はもちろん、「失敗してもあきらめない」「チームで挑む」というテーマで感想文を書きたい人にも向いています。
宇宙の話というと、少し難しそうに感じるかもしれません。
でもこの本は、大きな文字とわかりやすい表現で読みやすく、専門的な内容にも入りやすいと紹介されています。
科学の本でありながら、読書感想文では「研究する人たちの姿勢」や「粘り強く挑戦すること」について書きやすい一冊です。
感想文にしやすいポイント
この本で感想文を書くなら、「あきらめずに挑むこと」や「チームで取り組むこと」を中心にすると書きやすいです。
たとえば、
「研究には、すぐに答えが出ないことに向き合う力が必要だと思いました」
「ひとりではなく、いろいろな分野の人が協力することの大切さを知りました」
「失敗や準備も、成功につながる一部なのだと感じました」
こんなふうに、科学だけでなく、自分の勉強や部活動、日常の挑戦にもつなげられます。
「生命の起源」という大きなテーマに興味を持ったことを書いてもいいですし、研究者たちの努力に注目して書いてもいいと思います。
この本が合う人
宇宙や科学が好きな人、ノンフィクションを読みたい人、努力やチームワークをテーマにしたい人に向いています。
物語よりも、実際にあった挑戦や研究の話にひかれる人には、とても書きやすい一冊です。
書き出しのヒント
「私は、この本を読むまで、小惑星の砂から生命の起源を考えられることを知りませんでした。」
「研究者たちがチームで挑む姿が、いちばん心に残りました。」
「この本を読んで、失敗や準備の大切さについて考えました。」
購入前のひとこと
科学が好きな人はもちろん、チームで何かに挑むことについて書きたい人にも向いています。宇宙の話から、自分の努力やあきらめない姿勢へつなげやすい一冊です。
どの本を選ぶ?中学生向けの選び方

3冊の中から選ぶときは、「読みやすそう」だけでなく、「自分がどのテーマなら考えやすいか」で選ぶのがおすすめです。
家族や自分の気持ちについて書くなら『君の火がゆらめいている』
家族の中での役割、自分の気持ちを我慢すること、やさしさについて考えたい人には『君の火がゆらめいている』が向いています。
感想文では、「誰かを大切にすること」と「自分を大切にすること」の両方を考えられると、文章に深みが出ます。
友情や支え合いについて書くなら『チーム・テスならだいじょうぶ』
友だちを支えること、病気を知ること、チームで乗り越えることについて書きたい人には『チーム・テスならだいじょうぶ』が合いそうです。
中学生にとって身近な学校生活や友人関係とつなげやすいので、感想文の材料を見つけやすい一冊です。
科学や挑戦について書くなら『リュウグウの砂に挑む』
宇宙や科学、研究者の努力に興味がある人には『リュウグウの砂に挑む』がおすすめです。
ノンフィクションなので、物語よりも実際の出来事を読んで考えたい人にも向いています。
中学生の読書感想文の書き方

中学生の読書感想文は、「あらすじ+感想」だけで終わらせず、自分の意見や経験を入れると書きやすくなります。
全国コンクールの応募要項では、中学校の部は本文2,000字以内とされています。文字数だけ見ると少し長く感じますが、最初から完璧に書こうとしなくても大丈夫です。
次の流れで考えると、文章を組み立てやすくなります。
1. 心に残った場面を選ぶ
まずは、本の中で心に残った場面をひとつ選びます。
「葉澄の気持ちが揺れた場面」
「テスを支える人たちの姿」
「研究者たちがチームで分析に挑む場面」
どの場面でも大丈夫です。
大切なのは、「自分がそこで立ち止まった理由」を考えることです。
2. なぜ心に残ったのかを書く
次に、その場面がなぜ心に残ったのかを書きます。
「自分にも似た気持ちがあるから」
「今まで考えたことがなかったから」
「自分なら同じことができるか迷ったから」
「知らなかった世界に驚いたから」
この「なぜ」が入ると、感想文があらすじだけで終わりにくくなります。
3. 自分の経験や考えにつなげる
中学生の感想文では、自分の生活や経験とつなげることが大切です。
「家族に対して、自分も我慢していることがあります」
「友だちが困っているとき、自分ならどうするか考えました」
「部活動でも、ひとりではなくチームで進むことがあります」
本の世界と自分の世界がつながると、感想文がその人だけの文章になります。
4. 読む前と読んだあとで変わったことを書く
最後に、「読む前と読んだあとで考えが変わったこと」を入れると、まとめやすくなります。
「前はこう思っていたけれど、今はこう考えるようになった」
「知らなかったことを知って、これからはこうしたい」
「この本を読んで、少し見方が変わった」
公式Q&Aでも、感じたことや思ったことをメモし、自分の心の動きにぴったり合うように整理することがすすめられています。
中学生向け読書感想文の簡単な型

書き出しに迷ったときは、次の型を使うと考えを整理しやすいです。
型1:自分の経験とつなげる
私は、『〇〇』を読んで、〇〇の場面が心に残りました。
なぜなら、私にも似た気持ちになった経験があるからです。
私の場合は、〇〇のときに〇〇と感じました。
この本を読んで、〇〇について考えが少し変わりました。
これからは、〇〇していきたいです。
型2:問いから書く
「〇〇することは、本当にやさしさなのだろうか。」
私はこの本を読んで、そう考えました。
主人公は〇〇という状況の中で、〇〇します。
その姿を読んで、私は〇〇と思いました。
今の自分に置き換えると、〇〇について考えたいです。
型3:知らなかったことから書く
私はこの本を読むまで、〇〇についてあまり知りませんでした。
でも、〇〇の場面を読んで、〇〇だと感じました。
特に心に残ったのは、〇〇です。
この本を読んで、これから〇〇についてもっと知りたいと思いました。
型は、丸写しするためのものではありません。
自分の考えを整理するための道具として使い、自分の言葉に置き換えて書いてみてくださいね。
Kindle・Audibleは読書習慣づくりに使うのがおすすめ
読書習慣づくりには、KindleやAudibleも便利です。
たとえば、部活や塾で忙しい中学生でも、すきま時間に電子書籍で読んだり、移動中に耳で本の世界にふれたりすることができます。
ただし、読書感想文コンクールに応募する場合は、紙媒体の書籍が対象です。電子書籍を読んで書いた感想文は応募できないと公式Q&Aに案内されています。
そのため、今回の課題図書は紙の本を手元に置き、気になった場面にふせんを貼りながら読むのがおすすめです。
一方で、保護者の方が読書環境を整えたいときや、ふだんの読書量を増やしたいときには、Kindle UnlimitedやAudibleも心強い選択肢になります。
読書感想文の本選びとは分けて、日常の読書を広げるために使ってみるといいかもしれません。
課題図書を読み終えたあとに、もう少し読書の幅を広げたい中学生には、日本の名作や読みやすい文学作品にふれてみるのもおすすめです。
感想文のためだけでなく、「自分の中に残る一冊」を探したいときはこちらもどうぞ。
まとめ|中学生の読書感想文は、自分の意見につながる本を選ぼう
中学生の読書感想文は、小学生のころよりも少し難しく感じるかもしれません。
でも、難しい言葉を並べる必要はありません。
大切なのは、本を読んで自分が何を感じたのか、何を考えたのかを、自分の経験や今の生活とつなげて書くことです。
2026年の中学生向け課題図書は、どれも感想文にしやすい切り口があります。
『君の火がゆらめいている』は、家族や自分の気持ちについて。
『チーム・テスならだいじょうぶ』は、友情や支え合いについて。
『リュウグウの砂に挑む』は、科学への挑戦やチームの力について。
どの本にも、「自分ならどう感じるだろう」と考えられる場面があります。
コピペに頼らなくても大丈夫です。
心に残った場面をひとつ選び、「なぜ気になったのか」「自分の生活とどこがつながるのか」を考えていけば、ちゃんと自分の言葉で書けるはずです。
まずは気になる一冊を紙の本で手元に置いて、ふせんを貼りながら読んでみてください。
その小さな印が、感想文を書くときの道しるべになります。

