真山仁の震災三部作への思いは自身の阪神淡路大震災で被災したことによるものであり、現在も、各地で起こる震災にも携わっています。
小説家でありライターでもある真山仁さんは、経済小説 『ハゲタカ』シリーズの著者として知られています。
最近の活動としては、新聞社時代からお付き合いのある、板東玉三郎さんの舞台の脚本(音楽劇)「星列車で行こう」を書かれました。
舞台は2024年7月27日開幕です。
真山仁の妻や家族&読み方は?
まやま じん(本名)
ペンネームは「香住 究(かずみ きわむ)」
1962年7月4日大阪府堺市に生まれ、新金岡で育ちました。
桃山学院高等学校、同志社大学法学部政治学科卒業し、中部読売新聞(現在の読売新聞中部支社)へ入社しました。退職後フリーライターとなります。
2004年『ハゲタカ』(ダイヤモンド社)でデビュー
小説家を志したのは高校生の時だけれど、なんとなく思い始めたのは小学生6年生の頃だそうです。両親の話や、ニュースを見るうちに、世間の矛盾や筋の通らないことや、出来事が沢山ありすぎると感じるようになったから。
1995年1月17日阪神淡路大震災で被災。この体験がライフワークとして震災を書く原点となりました。
妻や家族については調べてみましたが、不明。残念ながら公表されていませんでした。
真山仁の震災三部作
震災の体験から書き始めた作品。震災三部冊のご紹介です。
1.そして、星の輝く夜がくる
東日本大震災の被災地を舞台にした小説ですが、主人公は派遣された「よそ者」ではあるが、阪神淡路大震災で妻子を失くしたという経験があり、被害者の心の痛みが分かる人物として描かれている。
2.海は見えるか
震災前の状態に戻したいという思いと行政による震災被害を防ごうとする施策とのせめぎあいが痛々しい。震災を経験した人達がどのように生きてきたかを後世に伝えることの大切さを、本書はメッセージにしていると思います。
3.それでも、陽は昇る
物の復興よりも、被災者の心の復興の重要性がすごく伝わります。
真山仁の代表作ハゲタカを読む順番
ハゲタカシリーズはとても人気のあるシリーズですよね。たくさん出版されていますので、読む順番をご紹介します。
1.ハゲタカ(上・下)
銀行の人間模様や取引にものすごくリアリティがあり、登場人物もくせ者ばかりで魅力的です。日本社会や経済の勉強にもなる一冊です。
2.ハゲタカⅡ(上・下)
サクサク読み進められるし、続きを読みたくなるシリーズでオススメです!4巻続けて読むことにより面白さがきわだちます。
3.レッドゾーン(上・下)
1.『ハゲタカ』は株式を買収する手法の基礎や面白みを中心に描かれています。
2.『ハゲタカⅡ』は日本のビジネスの難しさが描かれています。
3.『レッドゾーン』は世界規模に発展する。
1、2、3と話しのレベル、スケールも上がってくるので順番に読むことをおすすめします。ビジネスにおける準備の大切さや駆け引きの重要性が描かれています。
4.ハゲタカIV グリード(上・下)
世界規模で繰り広げられたビジネスの戦いはここで、ひと区切りがつきます。壮絶さが伺えるシリーズでした。
5. ハゲタカⅤシンドローム(上・下)
ハゲタカシリーズ最新作。続いてます。
6.ハゲタカ4.5 スパイラル【番外編】
ハゲタカシリーズに出てくる人で、同時並行で動いていた話と捉えるとストーリーは面白みがあるけれど、そうじゃない場合もしかり。
ある意味どうしても「ハゲタカ」の世界を愛してやまない人にはもってこいだと思います。
7.ハゲタカ2.5 ハーディ(上・下)【番外編】
ハゲタカシリーズ第3弾の「レッドゾーン」と番外編の「スパイラル」がほぼ同じ時間軸で物語が描かれています。
他に経済小説を執筆された作家では
山崎豊子 代表作:『華麗なる一族』
池井戸潤 代表作:『下町ロケット』、半沢直樹シリーズなど
真山仁さんの書籍はKindle版でも読むことが可能です。30日間無料体験ができるので、まずは無料で読んでみてから、書籍を購入してもいいですよね!
30日あればシリーズ読破できちゃいますね♬
真山仁さんの新境地「星列車で行こう」
- これまで経済小説を中心に書いてきた真山さんですが、坂東玉三郎さんからオファーを受けたことがきっかけで脚本の執筆を始めたそうです。
- 主な舞台は、乗ると夢が見つかるという伝説の列車「星列車」。
- 夢を求めて集まった若者たちが織りなす人間ドラマが、往年の名曲やダンスシーンを交えて展開されます。
- 舞台や映画が好きな人、夢を追いかけている人、人生の岐路に立っている人におすすめです。
坂東玉三郎さんとのつながり
新聞記者だった真山さんが、歌舞伎役者・坂東玉三郎さんにインタビューした時の話です
真山さんは、歌舞伎を見たこともなく、玉三郎さんへの予備知識もないままインタビューしました。時間30分のなかで玉三郎さんは、「ファストフードが日本をダメにしている」など、社会問題への鋭い指摘もしています。
このインタビューで、玉三郎さんから「人間が分からないと歌舞伎は分からない」という言葉を受け、真山さんは伝統文化を守る記事を書いたそうです。
取材後、玉三郎さんから食事に誘われたのですが、真山さんは「食事することは仕事ではないので」と断ったそう。
真山さんの正直な態度が玉三郎さんに気に入られ、その後も「取材を受けるなら真山仁さんから」とおっしゃっているそうです。
まとめ
物事の本筋、真相に向かって突き進む姿勢が小説に表現されています。子供の頃の疑問を払拭しているようにも思えます。
そんな魂のこもった作品を私たちは真剣に読んでいる!本当に面白いです。キャラクターやストーリーに魅了されているからこそ、シリーズ化できる作品が多いのでしょう。
震災三部作は心に響く物語です。どんな震災のエピソードよりも胸を撃たれました。そんな真山さんが初めて書いた、夢のある音楽劇の脚本では新しい真山さんの一面を見ることができますね。
これを機会に気になるシリーズを読破してみるのもいいですね!