こんにちは、松風知里です。
「大人が読む本って、どんなものがいいの?」と感じたこと、ありませんか?
忙しい毎日のなかで、ほんの少しでも心を整える時間がほしくなったとき──そんな瞬間こそ、読書はやさしく寄り添ってくれる存在になります。
この記事では、「大人になってからの読書」としておすすめしたい小説を、読みやすさにこだわって10冊ご紹介します。
読む時間が取れないと感じる方にも、久しぶりに読書を再開したい方にも、「あ、これなら読めそう」と思っていただけるような、やさしい作品ばかりを選びました。
大人になってからの読書でおすすめの小説10選
どこか心が疲れたときや、誰かの言葉にそっと背中を押してもらいたいとき──大人だからこそ響く物語があります。
ここでは、読書初心者さんにもおすすめできる、読みやすさと共感力に満ちた10冊をご紹介しますね。
白夜行/東野圭吾
誰にも言えない秘密、あなたの中にもありますか──。
『白夜行』は、ひとつの事件をきっかけに始まる20年の追走劇。
登場人物の心の闇と、それでも進もうとする姿が、読む人の胸を強く揺さぶるんです。
大人になった今だからこそ、「過去」と「選択」の重みが深く沁みてきますし、自分自身の人生にも静かに問いかけられるような感覚になると思います。
もし、今のあなたがこの物語に少しでも惹かれるなら──それは、きっと“読むべき時”のサインなのかもしれません。
800ページ超えながらも、読み始めたら止まらない──そんな一冊。
少年と少女の運命が交錯しながら、時間をかけて紐解かれる物語。
【読みやすいポイント】
・短い章構成でテンポが良い
・心理描写が巧みで感情移入しやすい
・ミステリーなのに「重すぎない」文章
火花/又吉直樹
一瞬の輝きに、人生を賭ける覚悟──
『火花』は、夢を追い続けることの切なさと、報われない努力の美しさを描いた物語です。
お笑い芸人として生きる若者の姿は、どこかで自分自身とも重なり合っていきます。
「結果が出ないかもしれない挑戦」に向き合う姿は、読む人の胸に深く刺さるんですよね。
もし今、人生の岐路に立っていたり、誰かの生き方に背中を押してもらいたいなら──この本が、小さな火花をあなたの心に灯してくれるかもしれません。
【読みやすいポイント】
・日常的な言葉で綴られている
・情景描写が丁寧で想像しやすい
・会話が多くテンポよく読める
キッチン/吉本ばなな
「孤独の中でも、誰かとつながる温かさ」──そんな気持ちに触れたいときに、そっと手に取ってほしい一冊です。
吉本ばななさんの『キッチン』は、大切な人を失った喪失感と、それでも前を向こうとする主人公・みかげの物語。
血のつながりではなく、やさしさで結ばれた「家族」との暮らしの中で、彼女の心が少しずつ癒されていく姿に、読む私たちも救われるんです。
「食べることは生きること」「家族の形は一つじゃない」と気づかされる、そんな読後感が待っています。
もし今、心がふっと疲れているなら──この物語に、そっと寄り添ってもらってくださいね。
【読みやすいポイント】
・短編でボリュームが軽め
・心理描写が繊細で、優しい文体
・読む人の経験に寄り添うテーマ
容疑者Xの献身/東野圭吾
人は、どこまで誰かを想えるのでしょうか──。
『容疑者Xの献身』は、東京の下町を舞台に、天才数学者・石神が愛する隣人を守るため、人生を懸けた完全犯罪に挑む物語です。
単なるミステリーではなく、「献身とは何か」「人を守るとはどういうことか」を、大人の読者に深く問いかけてきます。
読み終えたあとには、静かな衝撃とともに、人を想うことの美しさや切なさが、そっと心に残るはず。
もしあなたが、誰かのためにできることを考えたことがあるなら──この物語が、そっと答えをくれるかもしれません。
【読みやすいポイント】
・ストーリー展開が明快
・意外性と感動のバランスが絶妙
・専門的すぎず、読者を置いていかない
火車/宮部みゆき
誰だって、ただ幸せになりたかっただけなのに──。
でも現実は、ときに容赦なく人を追い詰めます。
宮部みゆきさんの『火車』は、バブル崩壊後の東京を舞台に、失踪女性の行方を追う刑事が社会の闇に触れていく物語。
描かれるのは、お金と孤独、そして見えない絶望。
読むたびに、「普通の幸せ」がどれほど脆いかに気づかされます。
そして、自分や誰かを一方的に裁けなくなる優しさも。
もし今、心のどこかで不安を感じているなら──この本が、あなたに新しい視点をくれるかもしれません。
【読みやすいポイント】
・登場人物の背景が丁寧に描かれている
・謎解き要素が多く、ページが進む
・身近な問題を扱っており共感しやすい
海辺のカフカ/村上春樹
「世界でいちばんタフな15歳になれるだろうか?」
──そんな問いかけから始まる『海辺のカフカ』は、自分を探す旅に出た少年と、猫と話せる老人の不思議な物語。
現実と幻想が交差する世界で描かれるのは、孤独、喪失、そして運命という大人にも刺さるテーマなんです。
人生に迷ったとき、自分の“内なる声”と対話したくなったとき。
もし今、心にそっと触れてほしい何かがあるなら、この物語を手に取ってみてください。
きっと、自分だけの答えが、ページの中に隠れています。
【読みやすいポイント】
・章が短く、場面転換がスムーズ
・キャラクターが魅力的
・難解な部分は流し読みでも楽しめる構成
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド/村上春樹
「自分の“心”って、いったいどこにあるんだろう?」──そんな問いを抱えたことがあるなら、この物語にきっと心を奪われるはずです。
村上春樹の『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』は、現実と幻想、孤独と癒しが交差する二つの世界を舞台に、“心の居場所”を探す旅を描いています。
社会の中で役割を演じながらも、自分らしさを見失いがちな大人にこそ響くテーマが、そっと感受性を呼び覚ましてくれるんです。
もし、あなたが「本当の自分」を見つけたいと感じているなら、この本のページをめくってみませんか?
そこには、静かな世界との出会いが待っています。
【読みやすいポイント】
・メタファーの世界が詩的で心地いい
・Audible朗読で聴いても心に残る
・少しずつ読むことができる
ボッコちゃん/星新一
「人間らしさって、なんだろう?」──そんな問いに、ふと立ち止まりたくなるときがありますよね。
星新一さんの『ボッコちゃん』は、美しいアンドロイドと人間とのやり取りを描いた、近未来のバーが舞台の1話完結ショートショート。
短くても鋭く、深い余韻を残す物語なんです。
その“空っぽ”な存在が浮かび上がらせるのは、私たち自身の孤独や欲望。
テクノロジーが進む今だからこそ、大人にこそ読んでほしい一冊です。
忙しい方でも、短時間で読めて心に残る。そんな物語との出会いを、気軽に楽しんでみませんか?
【読みやすいポイント】
・一話数ページで完結
・ユーモアと社会風刺が効いている
・すぐに読めて満足感が高い
ナミヤ雑貨店の奇蹟/東野圭吾
悩みを抱えたまま大人になると、誰かに打ち明けることさえ難しく感じること、ありますよね。
でも──たった一通の手紙が、人生をそっと動かすこともあるんです。
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、見知らぬ人の悩みに向き合うことで、やがて自分自身の心も癒されていく物語。
過去と現在、そして思いやりが静かにつながっていくこの一冊は、「人はひとりじゃない」と教えてくれます。
もし今、誰にも言えない迷いがあるのなら──この物語に、耳を澄ませてみてくださいね。
【読みやすいポイント】
・構成が連作短編のようで読みやすい
・テーマがシンプルで深い
・登場人物それぞれに共感ポイントあり
旅屋おかえり/原田マハ
旅に出たいけれど出られない──そんな想いを抱えたあなたへ。
原田マハさんの『旅屋おかえり』は、人生につまずいたアラサータレント“おかえり”が、“誰かの代わりに旅をする”という優しい発想から、新しい人生を歩み出していく物語です。
秋田や愛媛など、旅先の風景や人との出会いが、忘れていたやさしさや、誰かのために動くことの尊さを思い出させてくれるんですよね。
もし今、ちょっと心が疲れていたり、どこかへ逃げたくなったら──この本が、あなたの心にやさしく「おかえり」と声をかけてくれるはずです。
【読みやすいポイント】
・軽やかな文章で読み疲れしない
・登場人物の会話がやわらかい
・読後感がとても心地よい
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大人の読書におすすめのKindle・Audible活用法
忙しい毎日でも、読書の時間をもっと自由に、もっと身近にしてくれるのが電子書籍やオーディオブックなんですよね。
Kindleなら、スマホやタブレットに無料アプリを入れるだけで、いつでもどこでも読書が可能に。
重たい本を持ち歩かなくても、通勤やカフェ時間が“読書タイム”に変わります。
Audibleでは、プロのナレーターによる朗読で物語を耳から味わえます。
料理中や移動中でも、小説の世界に浸れるのが嬉しいんです。
「本を開く余裕がないな」と感じたときこそ、KindleやAudibleで新しい読書のかたちを試してみてくださいね。
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まとめ──大人が読む本は、やさしさと余韻のある一冊を
大人になってからの読書は、心にゆとりをもたらしてくれる時間なんですよね。
今回ご紹介した10冊は、「読みやすさ」と「共感」を大切に選びました。
どれも今のあなたにそっと寄り添ってくれる、おすすめの一冊です。
気になる本があったら、まずはページをめくってみてくださいね。