芥川賞作家・津村記久子さんの作品には、日常のささやかな出来事や人との関わりに向き合う誠実なまなざしが宿っています。
その背景には、ご本人の丁寧で質素な暮らしぶりや、地に足のついた価値観があるんです。
この記事では、津村さんの経歴やライフスタイル、そして人柄が感じられるエッセイの魅力を中心にご紹介していきます。
津村記久子の経歴
- 1978年1月23日、大阪府大阪市生まれ。
- 大阪府立今宮高等学校卒業、大谷大学文学部国際文化学科卒業。
- 幼少期は児童書を真似て文章を書き始め、中学では音楽に傾倒。大学時代から小説に取り組む。
- 2005年『君は永遠にそいつらより若い』(旧題『マンイーター』)で太宰治賞を受賞しデビュー。
- 会社員と小説家の兼業を経て、2012年より専業作家へ。
実際の会社勤めの経験が、作品にも深く影響していて、「働く人々」や「日常の葛藤」を描いた物語が多くの共感を呼んでいます。
津村記久子の引っ越し先は兵庫県?今の暮らしとは
芥川賞作家・津村記久子さんは、大阪から兵庫県に引っ越し、新たな一人暮らしをスタートしました。
本棚を持たない理由や、マンションでの暮らしぶりから見える津村記久子さんらしさにふれてみましょう。
2021年、大阪から兵庫県のマンションへ引っ越した津村記久子さん。
初めての一人暮らしで感じたのは、「虫が来ないって快適!」という実感。
そして本棚を持たない生活を9年間続けているそうです。
理由はシンプル。
「本を前後に並べると、後ろの本を忘れてしまうから」
段ボールにリストを付けて収納し、必要な時に取り出す。
そんな合理的で自分に正直な生活スタイルには、物を大切にしながらも縛られない柔軟さが感じられます。
結婚してる? 津村記久子の結婚観にふれる
「津村記久子さんって、結婚しているの?」
そんな検索が多いのも納得です。
実際のインタビューをもとに、津村記久子さんの素直な結婚観をご紹介します。
無理に合わせない姿勢は、津村記久子さんの作品にも共通しています。
津村記久子さんは現在も独身で、特に結婚に対して強いこだわりがあるわけではないと語っています。
かつては婚活も考えたそうですが、本名で活動していることもあり、ためらいがあったようです。
「結婚したいわけじゃないけど、したくないわけでもない」という、素直な気持ちが伝わってきます。
社会の期待に合わせるのではなく、自分のペースを守っている姿勢が、津村記久子さんの作品にも通じるように思います。
紅茶派の理由は?日々のリズムを大切にする暮らし
コーヒーより紅茶が好き──その理由は、カフェインとのつき合い方にありました。
津村記久子さんの独特な生活リズムと、心地よい暮らし方の工夫をひもといてみましょう。
津村記久子さんは紅茶が好き。
カフェインが少なめで、眠りのリズムが乱れにくいからとのこと。
1日8時間起きて4時間眠るという独特な生活サイクルに合うのが紅茶なんだそうです。
このエピソードからも、「自分の体と対話しながら暮らす姿勢」が見えてきますよね。
そうした丁寧な暮らしぶりが、作品の静けさや温かさに表れているように感じられます。
津村記久子さんの暮らしがわかるエッセイ5選
エッセイを読むと、作家の素顔が垣間見えるもの。
津村記久子さんもまた、日々の小さな出来事や喜びを通して、言葉を綴っています。
中でもおすすめの5冊をご紹介します。
やりたいことは二度寝だけ
「アホでも、地味でも、生きてゆけます」──そんな言葉に、ふっと肩の力が抜けたあなたへ。
『やりたいことは二度寝だけ』は、会社員として働きながら小説を書いていた津村記久子さんが、ありのままの日々をユーモラスに綴ったエッセイ集なんです。
気になることはすぐ検索、ハーブティーでひと息、喫茶店で耳を澄ます──そんなちょっと地味で、だけどとびきり愛おしい毎日がそこには描かれています。
そしてこの本には、「頑張らなくても大丈夫」「自分のままでいい」というあたたかな気づきがたくさん詰まっているんです。
無理せず、淡々と、でも確かに前に進んでいる。そんな津村記久子さんの姿に、きっとあなたも励まされるはず。
「なんとなく気になる」──そんな直感があったなら、今、この本を手に取ってみてくださいね。
小さな笑いと安心が、今日のあなたをそっと包んでくれます。
ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法
「ちゃんとしなきゃ」と思えば思うほど、心がギュッと縮こまってしまう──そんな日々に、少しだけ深呼吸できる一冊があるんです。
芥川賞作家・津村記久子さんと、コラムニスト・深澤真紀さんが語り合う『ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法』は、「無理して頑張らなくてもいい」と、そっと背中を押してくれる対談集。
元OLの津村記久子さんが語る職場でのパワハラ体験や、社会のなかで感じた違和感は、どれもリアルで、だからこそ心に残ります。
「相性の悪い人からは逃げてもいい」──そんな言葉に救われる方も多いのではないでしょうか。
“頑張りが足りない”のではなく、“うまく手放せないだけかも”という気づきは、自分を少し許せるきっかけになるんです。
「ちゃんとしなきゃ」に疲れたあなたへ。
この本が、あなたにとっての“逃げ場”であり、“より良く生きるための工夫”になるかもしれません。まずは気軽に、ページをめくってみてくださいね。
二度寝とは、遠くにありて想うもの
一人時間の愛おしさを綴った続編的作品
「“普通”の毎日が、こんなにも愛おしい。」
そんなふうに思える一冊が、津村記久子さんのエッセイ『二度寝とは、遠くにありて想うもの』です。
大阪を舞台に、「女子」という言葉への違和感や「いい年」って何?といった、日常に潜むちいさなモヤモヤを、津村記久子さんならではの目線でやさしくすくいあげてくれるんです。
読んでいると、「ああ、私だけじゃなかったんだ」と、ふっと肩の力が抜けていく感じがします。
ひとりの時間を大切にしたい方や、社会の空気にちょっと疲れてしまった方にも、そっと寄り添ってくれるはず。
津村さんの“話しかけられ顔”が思い浮かぶような、あたたかくて鋭い観察力と、飾らないことばが詰まった一冊。
あなたの中にある違和感にも、きっとそっと寄り添ってくれますよ。
「そうそう、こういうことを言いたかったの」と思えたら、もうこの本と出会った意味はあったんだと思います。
枕元の本棚
独自の視点で選んだ本たちの紹介
「夜、なかなか眠れない日ってありますよね。そんなときに、心をふわっとほどいてくれる一冊があれば…」──そんなあなたにおすすめしたいのが、津村記久子さんの読書エッセイ『枕元の本棚』です。
この本では、津村さんが幼い頃から出会ってきた58冊の本が、思い出とともに静かに紹介されています。
絵本や事典、生活の知恵本やスポーツ評伝まで…まるで“心の本棚”をそっとのぞいているような気持ちになるんです。
読んでいるうちに、津村記久子さんの価値観や感性が自然と伝わってきて、「ああ、本って自由に楽しんでいいんだ」と、気持ちが軽くなります。
肩の力が抜けて、眠る前の時間がちょっと愛おしく思えてくる──そんな読書体験がここにあります。
忙しい毎日に、ほっとひと息つける“枕元の一冊”、今夜あなたも見つけてみませんか?
まぬけなこよみ
季節の行事が少しだけ楽しみになる
日々の忙しさに追われて、「なんだか季節の変化にも気づけないなぁ」──そんなふうに感じること、ありませんか?
津村記久子さんのエッセイ『まぬけなこよみ』は、日本の「七十二候」を手がかりに、暮らしの中にある小さな出来事や記憶をそっと紐解いていく一冊です。
大阪や兵庫など、彼女が生きてきた土地を舞台にしたエピソードの数々からは、津村記久子さんの価値観や人生観が自然に伝わってきます。
大げさじゃないけれど、思わず「そうそう」と頷きたくなるような、あたたかな言葉たち。
肩の力を抜いて読み進めるうちに、いつもの日々が少しだけ愛おしく見えてくるんです。
忙しさに追われている今こそ、ぜひ手に取ってみてくださいね。
何でもない日常が、あなたの宝物に変わっていくかもしれません。
津村記久子さんの最高傑作や新刊も知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください。
>>津村記久子の最高傑作はどれ?おすすめ本7選と新刊うそコンシェルジュも
津村記久子の作品をお得に読むならKindle・Audibleで
気になる本があったら、すぐ読んでみたいですよね。そんなときに便利なのが電子書籍サービス。津村さんの作品もお得に楽しめるKindle UnlimitedやAudibleをご紹介します。
Kindle Unlimitedを使えば、津村記久子さんのエッセイや小説を月額読み放題で楽しめます。
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まとめ|ていねいな暮らしが教えてくれる、日常の豊かさ
津村記久子さんの魅力は、日常のささいな出来事を丁寧に見つめ、人の気持ちに寄り添うこと。そ
の根底には、ご自身の素朴で率直な生き方があります。
「自分らしく生きるってどういうこと?」
そんな問いを持つあなたに、津村さんの作品はそっと答えてくれるかもしれません。
ぜひ、あなたの本棚にも津村記久子さんの一冊を。
心を休めたい夜に、そっとページを開いてみてくださいね。