なんとなく「生きる意味」がわからなくなっているあなたへ
「なんで生きてるんだろう？」
そんなふうに、ふと思ってしまうこと…ありますよね。
学校も、家も、毎日同じことばかり。
楽しいことなんて見つからないし、友だちや勉強のことだって、どうでもよく感じてしまう。
それでも「がんばれ」って言われても、どうやってがんばればいいのか、わからない…。
でも、そんな気持ちになるのは、あなただけじゃないんです。
生きる意味を教えてくれる本の世界に頼ってみて
実は、物語の中にはあなたと同じように悩んでいる人たちがいるんです。
だからこそ、自分のことのように感じられて、読み終わるころには少しだけ、「生きるヒント」が見えてくることもあるんですよ。
今回は、登場人物たちが「生きる意味」や「人とのつながり」に悩みながら、誰かとの出会いをきっかけに、前を向いていく5冊を選びました。
どれも、読み終えたあとに「自分も少しずつ進めそう」
そんな気持ちにしてくれる物語ばかりです。
まずは、気になった1冊から、あなたのペースでページをめくってみてくださいね。
私もそうだったから｜本がそっと背中を押してくれた
私も中学生のころ、
「学校がつまらない」「なんで生きてるんだろう」って、
ひとりで悩むことがたくさんありました。
そんなときに出会ったのが、『赤毛のアン』や『星の王子さま』だったんです。
アンは、親もいなくて、まわりの大人から「いらない子」と言われてしまうような女の子。
でもアンは、自分のことを「空想好きで、おしゃべりで、世界一幸せな女の子」だって言い聞かせるんです。
「私も、どうせ私なんて…」って思っていた私に、
「自分を好きになることをあきらめないで」って、アンが教えてくれた気がしました。
『星の王子さま』では、王子さまが「大切なものは目に見えない」と言います。
学校の成績や、友だちの数や、見えるものばかりを気にしていた私に、
「本当に大事なのは、目に見えない思いやりやつながり」だって、そっと気づかせてくれたんです。
あの頃、
「本の中に、自分の気持ちをわかってくれる誰かがいる」
そう思えたことが、私の心をそっと支えてくれたんですよね。
中学生に届けたい「生きる意味を教えてくれる本」おすすめ5選
ここからは、生きる意味や人とのつながりに悩んだとき、そっとヒントをくれる小説5冊をご紹介します。
登場人物たちが、「どう生きるか」「誰とどうつながるか」を悩みながらも、少しずつ前を向いていく物語ばかりです。
読んだあと、きっと「自分も大丈夫かも」と思える希望が心に残ります。
まずは、気になった1冊から、あなたのペースで読んでみてくださいね。
ナミヤ雑貨店の奇蹟／東野圭吾
「誰かの悩みが、あなたの生きる意味に変わる夜」──そんな言葉がぴったりの一冊です。
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は、東野圭吾さんが描く、不思議であたたかな物語。
古びた雑貨店に逃げ込んだ若者たちが、30年前の悩み相談に答えることで、自分自身の人生と向き合っていくんです。
誰かのために考え、行動することで、心が少しずつ癒されていく…。
そんな優しい奇蹟が、ページの中でそっと起こります。
「自分の価値がわからない」「居場所がない」──もし今そんな気持ちを抱えているなら、この物語を開いてみてください。
きっと、あなたにも小さな奇蹟が届きますから。
東野圭吾さんは大阪府出身の小説家。理系大学卒業後エンジニアとして働きながら小説を書き、1985年『放課後』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。『秘密』『容疑者Xの献身』などで人気作家となり、映像化作品も多数。累計1億部超の日本を代表するベストセラー作家。
かがみの孤城／辻村深月
「自分なんて、いなくてもいいのかもしれない」──そんな思いにとらわれてしまったこと、ありませんか？
『かがみの孤城』の主人公・こころも、同じように居場所を失い、生きる意味を見失っていた一人なんです。
でも、彼女は仲間と出会い、気持ちを分かち合うことで、少しずつ心を開いていきます。
「ひとりじゃない」と思えた時、世界の見え方がほんの少し変わるんですよね。
この物語には、あなたと似た想いを抱える登場人物がいて、優しく、静かに、寄り添ってくれます。
今、しんどさを抱えているなら――この本を手にとってみてください。
大丈夫。
あなたの心に届く言葉が、きっとそこにありますから。
辻村深月さん（つじむら みづき）は1980年山梨県生まれの小説家。大学時代に書き上げた『冷たい校舎の時は止まる』で2004年メフィスト賞を受賞しデビュー。『ツナグ』『鍵のない夢を見る』などで受賞を重ね、『かがみの孤城』は本屋大賞第1位に輝く。青春や心理描写を得意とし、多くの読者に愛されている。
世界から猫が消えたなら／川村元気
「自分なんていなくてもいい」「生きる意味がわからない」──そんなふうに感じたことはありませんか？
この物語の主人公は、ある日突然、余命を宣告されます。
そして、命を延ばす代わりに“世界から何かをひとつずつ消す”という選択を迫られていくんです。
電話、映画、猫……そのひとつひとつを手放すたびに、彼はようやく気づいていくんですね。
「自分の存在は、誰かとつながっていたんだ」って。
ふと毎日がつまらなく感じるとき、大切な人や日常がかけがえのないものだと教えてくれる──そんな優しく心に残るファンタジーです。
今、あなたのそばにいる大切な存在を思い浮かべながら、この本を手に取ってみませんか？
きっと、あなたの毎日が少しだけやさしく、温かく変わっていくはずです。
川村元気さんは1979年生まれの映画プロデューサー・小説家。『電車男』『君の名は。』『天気の子』など数々の話題作を手がけ、『世界から猫が消えたなら』で作家デビュー。絵本や脚本、映画監督としても活躍し、日本映画界を牽引している。
城の崎にて／志賀直哉
「生きる意味がわからない」「なぜ自分だけが生き残ったのか」──そんな問いを抱えたこと、ありませんか？
志賀直哉の『城の崎にて』は、電車事故をきっかけに命を取り留めた主人公が、静かな温泉地で生と死についてじっくり向き合う物語です。
蜂や鼠、イモリといった小さな命の死を前に、「感情が湧かない自分」に戸惑いながらも、「それでもいい」と少しずつ受け入れていくんですね。
「生きる意味が分からない」という感情も、実はとても自然なことなんです。
だからこそ、もし今、気持ちが重たいならこの本を読んでみてください。
温泉の湯けむりのように、そっと心がほぐれていきますから。
志賀直哉（1883-1971）は宮城県生まれ。東京帝大中退後、武者小路実篤らと『白樺』を創刊し、白樺派の中心人物として活躍。父との対立や自我を描く私小説を多く発表し「小説の神様」と称される。代表作に『城の崎にて』『暗夜行路』など。
きみの友だち／重松清
「どうして私は、友だちとうまくいかないんだろう…」
そんなふうに思ったことがあるなら、重松清さんの『きみの友だち』をそっと開いてみてください。
事故で片足が不自由な恵美と、病弱な由香。
ふたりの姿を通して、「本当の友だちって、なんだろう？」と問いかけてくれる物語です。
誰かに合わせようとして苦しくなったり、「独りぼっちは嫌だ」と感じたりする気持ちは、決してあなただけのものじゃないんです。
孤独や不安を抱えながらも、少しずつ前に進んでいく登場人物たちの姿は、きっとあなたの心にも届くはず。
友だち関係に悩んでいる人、学校がしんどい人、そして子ども時代を思い出したい大人にも。
そっと寄り添ってくれるこの物語を、自分のペースで読んでみてくださいね。
重松清さん（しげまつ きよし）は1963年生まれ、岡山県出身の小説家。早稲田大学卒業後、出版社勤務を経て1991年にデビュー。『ビタミンF』で直木賞、『十字架』で吉川英治文学賞など受賞多数。家族や少年少女の悩みを描く作風が特徴で、教育現場でも作品が採用されている。
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気になった1冊を、今すぐあなたのペースで始めてみてくださいね。
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生きる意味がわからない…そんなとき、そっと寄り添う本があります
どれか1冊だけでも、あなたの心に届きますように。
「生きる意味って、なんだろう？」
その答えは、すぐには見つからないかもしれません。
でも、本の中には、あなたと同じように悩んでいる誰かがいます。
全部読まなくても大丈夫。
気になった1冊だけでいい。
あなたのペースで、ページをめくってみてください。
「本を読む習慣がない」「どうやって読めばいいかわからない」という人も、スマホやタブレット、耳で聴く読書なら気軽に始められますよ。
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