松本清張賞の歴代受賞作品から見る傾向とは?読んでおきたい歴代のおすすめ5選についてご紹介します。
松本清張賞に挑戦しようとしているあなた、その勇気は本当に素晴らしいです!
新しい一歩を踏み出すことは、時に不安もあるかもしれませんが、あなたの想いをカタチにできる素晴らしいチャンスですね。
松本清張賞は、ミステリーや社会派小説が好まれる傾向があり、歴代受賞作にはどれも深いテーマや緻密なストーリーが込められています。
この記事では、そんな松本清張賞過去の受賞作を参考に、応募前にぜひ読んでおきたい本や傾向をお伝えします。
あなたの作品作りに少しでも役立てたら嬉しいです。
松本清張賞とは?
松本清張賞は、推理小説や社会派小説で知られる松本清張にちなんで設立された文学賞です。
1970年に創設され、以降、ミステリーやサスペンスのジャンルにおいて重要な賞として位置づけられています。
主催は「日本推理作家協会」で、毎年多くの応募作品が寄せられる文学賞となっています。
松本清張賞の応募要項 (基本情報)
松本清張賞の応募要項にはいくつかの基本的な条件があります。
例えば、応募作品のテーマには、現代社会における問題や人間関係を掘り下げることが求められることが多いです。
初心者でも気軽に応募できるのは、特に「テーマに決まりがない」点が魅力。
自由な発想で書くことができ、応募すること自体が次のステップへ進むきっかけになります。
松本清張賞への応募は、プロを目指す方にとってはもちろん、初めて小説を書いてみようという方にも非常に意義のある挑戦となる賞です。
作品を通じて自己表現の幅を広げ、さらに多くの読者に自分の物語を届けるチャンスを得られます!
◆松本清張賞2024年度の募集要項情報
項目 | 詳細内容 |
正賞 | 時計 |
副賞 | 500万円 |
締切 | 令和6年10月31日(31日24時で応募ページ閉鎖) |
受賞作の刊行 | 受賞作は文藝春秋から単行本として刊行 |
募集対象 | ジャンルを問わない広義のエンターテインメント小説、日本語で書かれた自作未発表の作品(インターネット上で発表した作品や自費出版した作品は応募不可) |
分量規定 | 原稿本文はA4判1枚あたり40字×30行の縦書き、100ページ以上200ページ以内に収める |
応募資格 | プロ、アマ問わず応募可能 |
発表 | 「オール讀物」令和7年3・4月号で中間発表、7・8月号で決定発表、選考経過や選評も掲載 |
選考コメント | 二次予選通過者には別途選考コメントが送られる |
松本清張賞の歴代受賞作から見る傾向
松本清張賞の歴代受賞作を見てみると、いくつかの傾向が浮かび上がります。
一番目を引くのは、「社会派テーマ」が多いということ。
現代社会の矛盾や人間の深層に迫るような物語が好まれます。また、サスペンスやミステリー要素がしっかりと織り込まれており、読者を引き込む魅力的なストーリーテリングが大切にされています。
これは、松本清張が得意とした「人間の暗部に光を当てる」スタイルを色濃く反映しているんです。
そして、松本清張賞受賞作に共通する「松本清張らしさ」とは、どこか冷徹でありながらも人間の本質に深く迫る力強さが感じられる点です。
登場人物が抱える内面的な葛藤や社会に対する不信感、それに立ち向かう姿勢が、松本清張賞における大きな傾向(魅力)となっています。
なので、応募作品においても、社会に鋭く切り込む視点や意外性を持たせることが重要だということです。
松本清張賞の読んでおきたい歴代受賞作おすすめ5選
以下の作品は、松本清張賞が求める「良質なエンターテインメント小説」の多様なジャンルや手法を用いているので、多様性と深みを理解するために役立つ作品です。
天地に燦たり/川越宗一
『天地に燦たり』は、豊臣秀吉の朝鮮出兵を背景に、三人の男たちの視点で描かれる歴史小説。
それぞれの視点から見た出来事は、まるでひとつの大きなパズルを解くような感覚を与えてくれますし、戦争や文化の違いが生む摩擦を通じて、人間の尊厳や思いがどう交錯するのかに心を打たれます。
歴史を深く知りたい方はもちろん、異なる視点を大切にしたい方にもぴったりの一冊。歴史の裏に隠れた人々の思いを感じながら、じっくり読み進めてみてくださいね。
◆第25回(2018年度)松本清張賞受賞
川越宗一(かわごえ そういち)は鹿児島県生まれ大阪育ちの作家。2018年『天地に燦たり』で松本清張賞を受賞しデビュー。『熱源』で直木賞などを受賞。歴史小説を得意とし、丹念な取材と独自視点が特徴。
イッツ・ダ・ボム/井上先斗
『イッツ・ダ・ボム』は、ストリートアートをテーマにしたとてもユニークな物語です。
グラフィティを通じて、さまざまな価値観や世代間のギャップが描かれていて、読むうちに「自分の考え方ってどうだろう?」と自然に考えさせられます。
正解が一つではないことや、アートが持つ深い意味を感じることができるので、芸術や社会に対する新しい視点を得られるはずです。
ミステリーの要素もあり、ストーリーが進むたびに心が踊りますよ。きっと、読むことで自分の価値観を見つめ直すきっかけになると思います。
◆第31回(2024年度)松本清張賞受賞
井上先斗(いのうえさきと)は1994年愛知県生まれ、成城大学卒業。2024年『イッツ・ダ・ボム』で松本清張賞を受賞しデビュー。ミステリーを中心に現代的テーマを描き、伊坂幸太郎らを敬愛。70年代パンク・ロックも作品に影響を与える。
ノウイットオール/森バジル
『ノウイットオール あなただけが知っている』は、5つの異なるジャンルが一つに絡み合った、とてもユニークな物語。まるで街の中に隠された秘密を少しずつ解き明かしていくような感覚なんです。
読んでいくうちに、物語がどんどん深くなり、予想もしない展開に驚くことになります。この本は、あなたの創造力を引き出し、新しい視点を与えてくれる一冊。
何度読んでも新しい発見があるので、じっくりと楽しんでくださいね。
◆第30回(2023年度)松本清張賞受賞
森バジルは2023年、第30回松本清張賞を受賞した新進気鋭の作家。受賞作『ノウイットオール』は異なる5つの短編で1つの物語を描き、高校生漫才コンビの青春が選考委員から高評価を得た。
震雷の人/千葉ともこ
『震雷の人』は、過去と現在が交差する深い物語です。
主人公がどんな風に社会と向き合い、自己を貫いていくのか、その姿に心を動かされます。
歴史的背景がしっかりと描かれながらも、どこか現代にも通じる人間の強さや尊厳が感じられるんです。読むたびに、自分の考えや感じ方も少しずつ広がっていく気がしますよ。
歴史や人間関係に興味がある方、心を揺さぶられるような物語を楽しみたい方にぴったり。ぜひ手に取ってみてくださいね。
◆第27回(2020年度)松本清張賞受賞
千葉ともこは、筑波大学卒業後、中国史を独学で学び、唐代を舞台にした歴史大河小説『震雷の人』で第27回松本清張賞を受賞。安禄山の乱を描くデビュー作が注目を集めた作家です。
烏に単は似合わない/阿部智里
『烏に単は似合わない』は、阿部智里のデビュー作で、和風ファンタジーの世界が広がる八咫烏シリーズの第1巻です。
日本神話を現代的に再解釈し、複雑な正義や価値観が交錯するストーリーが魅力。登場人物の多様な視点を通して、私たちの価値観にも問いかけを投げかけてくれます。
特に、神話や日本文化に興味がある方にはぴったり。若き才能が生み出した壮大な物語の始まりを、ぜひ楽しんでくださいね。
◆第19回(2012年度)松本清張賞受賞
阿部智里(あべ ちさと)は1991年群馬県生まれの小説家。20歳で松本清張賞を史上最年少受賞しデビュー。代表作『八咫烏シリーズ』は累計160万部超。早稲田大学大学院修了後もファンタジー小説を中心に活躍中。
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執筆に役立つ電子書籍KindleやAudibleのすすめ
執筆の準備や応募に向けて、電子書籍KindleやAudibleはとても便利なツールです。
Kindleを使えば、歴代の受賞作品や松本清張作品を手軽に読むことができ、アイデアを膨らませる参考になります。また、電子書籍なら、気になる本をすぐに購入して読み始めることができるので、思い立った時にすぐに学べます。
さらに、Audibleでは松本清張の作品を「聴いて学ぶ」ことができます。
特に移動中や家事をしている時に、物語に浸りながらストーリーや登場人物の心情に触れることができ、執筆の際に役立つ視点を得ることができるのです。
聴くことで、文字だけでは感じ取れない微妙なニュアンスや情景が広がり、執筆時に自分の文章に深みを加える助けになります。
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まとめ
松本清張賞の歴代受賞作品から見る傾向とは?読んでおきたい歴代のおすすめ5選について、以下の5つの事柄をご紹介しました。
- 松本清張賞とは?
- 松本清張賞の応募要項 (基本情報)
- 松本清張賞の歴代受賞作から見る傾向
- 松本清張賞の読んでおきたい歴代受賞作おすすめ5選
- 執筆に役立つ電子書籍KindleやAudibleのすすめ
松本清張賞に挑戦するあなたの姿勢は、すでに素晴らしい第一歩です。この賞への挑戦は、あなたの作品を世に出す大きなチャンス。歴代受賞作やその傾向を知ることは、応募に向けた大切な準備になります。ぜひ、記事で紹介したように、**歴代受賞作を手に取り、自分の物語のヒントを見つけてみませんか?**
あなたの書いた物語が、次の受賞作として選ばれる日を楽しみにしています!